ダンベルがあれば全身をしっかりと鍛えることができる。しかし、ダンベルは自由度が高い分、NG動作をしている人も多い。今回はボディビル世界王者で、ゴールドジムアドバンストレーナーの鈴木雅さんに、上腕三頭筋を鍛えるための2種目を解説いただいた。(『IRONMAN2022年3月号』より)

ダンベルで太い腕を作るおすすめ3種目!「よくあるNG」解説付き【ボディビル世界王者監修】
(画像=『FITNESS LOVE』より 引用)

鈴木さんが提案してくれたのはダンベルフレンチプレス、キックバックの2種目。その中から、まず初心者はキックバックを神経系発達目的で10~15回を3セット行おう。2~3カ月経ったら、2種目に増やして、次は筋肥大目的で8~12回を3セットにステップアップすることがおすすめだ。

■ダンベルフレンチプレス
最初に「気をつけ」の姿勢を取り、前鋸筋がストレッチされるのを感じながら上腕を上げ、肘を曲げてダンベルを保持する。このときは上腕を耳につけるようなイメージで、肩を安定させた状態で構える。そこから肘を伸ばしてダンベルを挙げていく。

[よくあるNG]
肩関節の柔軟性が乏しい人は、このように肩が開きがちになる。これでは上腕三頭筋全体には効かせられない。スタートポジションを作るときは、腕を前の方向から持ってきて前鋸筋を伸ばしながら上腕を耳に近づける。

■キックバック
スタートポジション作り方はワンハンドダンベルロウイングと同様。股関節で支持して頭の方向に骨盤を立てて、体幹を安定させる。肩をしっかりと安定させて、その肩のライン上に肘を持ってくる。そこから肘を伸ばしてダンベルを持ち上げる。動作中、自然な感じで肘が動くのはOK。

[よくあるNG]
腰を丸めるなど姿勢が悪いと、肩が安定せずに上腕三頭筋全体を刺激することができなくなる。姿勢の作り方は、地面に対して上腕が平行になり、それに伴って身体も平行になるというイメージ。正しい姿勢で行うと、肩が動かずに安定した動作ができる。

取材・文:藤本かずまさ 撮影:北岡一浩