グラフではっきり分かる、岸田さんと菅さんの違い

岸田内閣の支持率上昇が止まりません。日経とテレ東の調査。

岸田内閣の支持率の高さは日本にとってトドメだった
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

菅さんがどんどん下がっていったのと対照的です。国会議員関係の皆さんの話を聞くと

「とにかく菅さんのようにはなりたくない」
「支持率が全て」

が口癖のようです。参院選が終わったらなにかするのか。いいえ、検討使の名の通り、国民、特に高齢者にマイナスアピールとなるものはすべて決断を先送りかまたは「検討を開始する」で逃げると思います。いままでも

●コロナを2類相当から5類にする → 検討する → やっぱりしない
●電気代高騰でインフレだが原発は再稼働しない
●観光客は北朝鮮みたいに監視付きで入れる振りだけする

岸田内閣の支持率の高さは日本にとってトドメだった
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

ピークは年間5196万人が入国(うち日本人が2000万人)だから、1日あたり14.2万人が入国していた。日本人は海外に行けるのに外国人は入れない。外務省には世界各国からクレームが殺到しているという。

世界中が規制を撤廃したのにやっとのこと日本人込みで2万人にすると言うが、個人旅行は認めない。マスクは強制、自由行動も制限付きで誰が来るというのか。これだけ入国規制しているのは日本と北朝鮮だけ。

岸田内閣の支持率の高さは日本にとってトドメだった
(画像=岸田首相と菅前首相 首相官邸HPより、『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

●引き続き子どものマスクは重要と発言

岸田内閣の支持率の高さは日本にとってトドメだった
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

日本はいま、世界の平均から見たらマスクを強制されているのに人口あたりの感染者数は多いほうに属しています。

そして「高齢者の反発を受けそうなものは決断せず先送り」にする度に支持率が上がる。恐ろしいのは与党議員の間に「高齢者が反対するならなにもしないほうが支持率は上がる」という認識ができてしまっていることで、このままだと長期政権の可能性が高いと思います。矜持がある政治家なら自分の支持率より将来の日本をどうするかを考えますが、そうでない政治家はそんなことはどうでもいいのです。

未来のために行動したことで支持率を落とした菅政権

朝日新聞のデータですが、菅政権の支持率の推移。

岸田内閣の支持率の高さは日本にとってトドメだった
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

20年の12月の支持率は、若い世代ほど高く、高齢になるほど下がることが分かります。不支持は逆です。ちょうどこのときはGoToトラベルで日本中の観光、旅行業者が助けられたときです。
いまでこそ、ロックダウンや人の往来は結局、最終的な死亡率や感染率には影響しないと言うことが分かっていますが、当時はほとんどエビデンスもないのに「GoToで感染が拡大した」と尾身さんが言いだし、様相が大きく変わりました。支持率が急低下したのです。

第3波で新規陽性が増えたのは菅さんのせいだ!!ということになってほとんどの層で不支持が支持を上回りました。今になってみれば分かりますが

岸田内閣の支持率の高さは日本にとってトドメだった
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

コロナ流行の波は人流には関係無く変異種の出現による

わけで、2020年12月からの第3波はB.1.1.7、つまり新型コロナウイルス アルファ株の出現によって起きました。GoToは関係なかったのです。いまでも菅さんのせいだと思ってる高齢者はたくさんいると思いますが、完全な濡れ衣です。第6波のオミクロンはGoToなんぞしなくなって拡大したでしょ。

第1波から6波までを比較すると

岸田内閣の支持率の高さは日本にとってトドメだった
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

実は第4波までは新規感染者はかなり少なかった。が、重症が多かった。しかし岸田政権になってからの第6波では新規陽性がかつてないレベルに爆発したのに支持率が下がらなかった。岸田政権が手を打ったことで完全拡大を止められたのであればこれほど感染は広がらなかったはずだが実際には菅さんの時とは比較にならないほど新規陽性は増えた。しかし支持率は下がらず「対応が正しい」とされているのは

その結果ではなく、高齢者が怒る政策をなにもしなかったから

です。繰り返しますが、岸田政権の時の方が菅政権より感染は何倍も拡大しているのです。国民は結果として感染拡大したかどうかではなく、経済にプラスになることを何もしなかったことを評価しているわけです。よく「感染の拡大状況と支持率は比例する」と言う人がいますが、それは全く事実と違う。感染が広がっても経済にプラスになる、高齢者の反感を買うことを何もしなければ支持率は上がる。

岸田内閣の支持率の高さは日本にとってトドメだった
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

菅さんはもうひとつ。

医療費、75歳以上に2割負担導入 改革法案を閣議決定

というのもやってくれました。高齢者の増加で破綻寸前の健康保険制度の根本的な改革です。

75歳以上の窓口負担は現在、現役並みの所得があれば3割、それ以外は1割となっている。これを単身なら年収200万円以上、複数人世帯なら75歳以上の年収合計が320万円以上あれば負担割合を1割から2割に引き上げる。75歳以上の20%にあたる約370万人が対象になる。

こうした次世代のための改革を推し進める度に高齢者の支持率は下がり、不支持率は上がって政権を負われることになったのです。