実際に積んだらどうなるか?
実際にポルシェ911に、センチュリーのV12エンジンを搭載したどうなるでしょうか?エンジンの寸法が合わないじゃん!というツッコミは無しにして子供の頃の夢をちょっとだけ妄想させて下さい。
先に述べた通り、911の命は、低重心エンジンとRRレイアウトからくるトラクションだと考えます。単純に6気筒の倍あるV12が搭載されれば、リアタイヤにはさらなる荷重がかかることになります。想像するとリアヘビーが、スゴイことになりそうです。
さらに水平対向がV型エンジンになるわけですから、決してバランスが良いとは言い切れません。911の悪癖!?ともいえるシーソー現象は加速の一歩を辿るでしょう。恐ろしくてアクセルを踏むどころではないかもしれませんね。
それでもV12を載せるとしたら?
非現実的な妄想はさておき、実際にポルシェにセンチュリーのV12エンジンを搭載することは可能なのでしょうか?
答えはYes。実際に、フロントエンジンの928に搭載したオーナーがいたのです。
エンジンをスワップした本当の理由はわかりませんが、ミッションをリアアクスルに配置するトランスアクスルレイアウトの928であれば、ミッションをドッキングさせるためのベルハウジングなどを制作する必要がなく、スワップ作業は比較的簡単そうです。
また、エンジン制御も今となっては簡単な電子制御(Lジェトロ)なので、ECUごと載せ替えるか、アフターのフルコンで制御することが容易。問題はエンジンルームのスペースですが、928のV8も初期モデルで4.5Lという排気量(ボア×ストロークは95×78.9mm)だったので、それほど大きさは変わらなかったのかもしれません。
最高出力は、センチュリーが280ps。928は、1980年式のSで300psですが、トルクはセンチュリー(1997−2005年)が 481N·m(49.0kgm)、928Sは43.9kgmと、ほぼ近い数値なのです。
高回転ユニットでないからこそ穏やかな特性でパワーを与えてくれるセンチュリーのV12エンジンなら、性能、サウンドともに、928をより上質なスポーツサルーンに仕立て直してくれそうです。
【動画】ポルシェ928にトヨタ V12エンジンを載せてみた
提供元・CarMe
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