10月のおすすめイカダ

日本海に目を向けると、福井県・若狭大島のイカダに渡しているあみや渡船。8月下旬からイカダのアオリイカが開幕しており、初期は1人で40~50匹の釣果も見られたが、現在はいい人で1人15~20匹といったところ。もちろん状況にもよるが、サイズは確実に上がってきており、胴長20g級も交じっている。

紀東方面では、三重県・南伊勢町の迫間浦エリアに注目したい。このエリアでイカダへの渡船を行っているのが、宝成渡船日乃出屋澤村渡船の3軒。10月に入ってからアオリイカの釣果はうなぎのぼりで、サイズも良型がポツポツ交じっており、これからが最盛期を迎える。

【2022年】イカダエギング入門 陸っぱりとの釣り方の違いは水深?イカダは足場が良く安全面でも抜群(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

このエリアは黒潮の影響を受ける熊野灘に面していることもあり、水温が極端に下がらないため、日本海が閉幕する11月以降も盛期が続く。朝夕が寒くなるほどになっても、1kgに絡む良型が狙えるようになる。

10月中旬では日本海も熊野灘もどちらでも好釣果が期待できる季節。釣果情報をよく確認して、釣行先を決めていただきたい。

釣行の流れ

釣行先と釣行日が決まったら、まずは予約の電話。そして前日の午後7時すぎには出船確認の電話を再度入れる。集合場所には出船時間の30分前には到着するようにしておこう。

受付を済ませたら船長の指示に従って荷物を船に積み込むわけだが、エギングの場合クロダイ釣りほど荷物は多くないので、台車などは使わなくてもいいと思う。船が出てイカダに着き、自分の名前が呼ばれたら素早くイカダに荷物を上げる。

【2022年】イカダエギング入門 陸っぱりとの釣り方の違いは水深?荷物は中央付近にまとめておく(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

他の人がイカダに渡るときも、荷物の受け渡しの手伝いをしよう。皆で協力すればより早く、より安全に渡ることができるのだ。

イカダに渡ったら、荷物を素早く中央に集めておく。風が強ければ飛ばされやすいものはしっかり固定しておこう。そしてここからタックルの準備に取りかかる。

水深を意識しよう

釣り方としては、前述の通り陸っぱりのエギングとほとんど同じだ。違うのは、沖に向かってキャストする陸っぱりに対し、イカダは陸に向かってキャストするということ。それはエギが手前にくるほど、水深が深くなっていくことを意味する。

キャストしてエギを底まで落としたら、2段シャクリ、3段シャクリを入れ、その後のフォールやステイでイカを乗せるわけだが、特にフォールの場合、どんどん水深が深くなるのではっきり着底するまでイトを送り込んでやる必要がある。

【2022年】イカダエギング入門 陸っぱりとの釣り方の違いは水深?のんびりとスレ知らずのアオリイカを狙ってみよう(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

エギング創成期のころであれば、アオリイカもウブな個体が多かったので、エギを追いかけてきてサイトフィッシング(見釣り)に持ち込める展開もよく見られたが、最近はイカも学習したのか、あまり表層まで浮いてくることがなくなったように思う。

よほど活性が高くない限りは、中層より下でヒットすることが多い。このことから、エギを見せるレンジは底周辺を基本に中層までを意識するようにしたい。

もちろん日によってはイカがエギを追いかけてくるのが見えることもあるため、そんなときはイカの反応を見ながらサイトフィッシングに熱中してほしい。