相模湾と東京湾で、季節を問わず初心者でも手軽に楽しめる釣り物として、ライトタックル通称LTでの五目釣りを紹介したいと思います。特に今の時期は、青物がいろいろと釣れる季節とあって、まずは五目といいながら、旬のイナダをメインターゲットとした「LTイナダ五目釣り』を紹介します。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター永井英雄)

相模湾・東京湾のLTイナダ五目釣り入門 3つの釣り方を解説

LTイナダ五目釣り

相模湾、東京湾の秋のLT五目釣りのメインターゲットは主としてイナダですが、五目と称されるとおりソーダカツオ(ヒラorマル)、アジ、サバ、イワシ、イサキと、これだけ並べてもすでに五目を超えます。

またイナダの親戚みたいなショゴ(カンパチの小型)、カンパチなども釣れるので、釣行その日によってもそれぞれの連れ具合も異なるような「開けてビックリ」的な楽しみがあります。

道具が初心者向け

釣り方もLTなので、オモリも40号前後と重くなく、一日ロッドをシャクッていてもあまり苦にならない点、オモリも軽いから水深もそれほど深くないことなど、初心者向けといわれるのも、そうしたメリットからもうかがえます。

釣りのシーズン

対象魚が五目のため季節を問わず周年といえますが、今回この記事では、秋という季節とし、青物を主体にしながら、さらにイナダをクローズアップしました。イナダは、早いところですと、8月中旬過ぎ頃からワカシという35cm未満の若魚の釣りから始まり、9月の中旬頃までには40cm前後に成長してイナダと呼ばれるようになります。

そのイナダも11月を過ぎ、肌寒くなる頃には、丸々と太り、体高も高くなり、重量感たっぷりのメタボ体型となり、その引きはブリの若魚らしく、とても力強く、いったいどんな大物がかかったか思わせるような引きが味わえます。またその引きは、LTでもあるため、いっそう倍加され、身近に感じるちょっとした大物を体験できると思います。

イナダ五目釣りの概要

状況に応じて3つの釣り方に分けられます。

コマセシャクリ釣り

スタンダードな天ビン(弓型、L字型など)仕掛けになります。

相模湾・東京湾のLTイナダ五目釣り入門 3つの釣り方を解説LT天ビン(提供:TSURINEWSライター永井英雄)

アミ用のサニービシ(オモリと一体型もあり、ライン、ハリスが絡みにくい)を使用し、ゴムクッション直径2mm長さ30cmを介して仕掛けを天秤に接続します。

相模湾・東京湾のLTイナダ五目釣り入門 3つの釣り方を解説イナダ仕掛け(提供:TSURINEWSライター永井英雄)

オモリは、地域、船宿によって指示が変わります。LTでは40号が多いようですが、イナダを主として狙う場合や推進が深めの場合、50~60号を指示される場合もあります。上バリはそのまま、下バリは空バリなので、アミかイカ短冊を付けます。

なお、アジ、サバ、イサキ等が主体のウィリー仕掛けですと、ハリスは太くても3号ですが、イナダの場合、4号以上でないので、バチバチ切られます。また隣席の方とオマツリを避けるためにも、サカナが掛かったら、ガンガン巻き上げるので、太めのハリスとなります。

食わせサビキ釣り

サビキ仕掛けの応用変化した仕掛け。ハリスは6号~8号と太く、仕掛けが太くてもイワシや小アジを釣るように指示ダナで上下して誘い、小魚が食うのを待ち、掛かったら小魚の泳層あるいは上下に少し外した泳層で小魚が掛かったまま待っていますと、イナダたちが食ってきます。

泳がせ釣り

ヒラメ釣りなどでみられるような小魚をエサとした泳がせ釣りです。

相模湾・東京湾のLTイナダ五目釣り入門 3つの釣り方を解説仕掛け図(作図:TSURINEWSライター永井英雄)

ウィリー仕掛けで釣れた小魚を活かしておき、それを胴付1本ハリ仕掛け、あるいは、ウィリー仕掛けを天ビンから外して、そこに1本ハリを結び釣る方法です。

船宿は五目釣りを称しておりますので、ある程度こうした仕掛けにも寛容ですが、始める前は隣席とのオマツリの懸念などもあるため、船頭さんに一言了承を得ることが望まれます。その日の潮の緩急、風向きなども影響するため、船頭さんが不可と判断するなら、あきらめることです。