フジツボがびっしり付着!RGBlue、安否はいかに。
発見からしばらく経った8月のバタバタが落ち着いたある日。森氏は、ようやく回収した水中ライトを机の上に取り出し点灯するのか試してみることにした。しかし、半年間25mの海底に沈んだままのライトは全体にフジツボが付着しているのもあってか、ボタンを押しても起動しなかった。

ここで諦めなかった森氏は、フジツボなどの付着物を落として充電してみることに。そして、おそるおそる充電器から外してボタンを押して起動してみたところ…
なんと、無事起動!

この結果には、「すごいなーRGBlue!」と森氏も思わず言ってしまったとか。
あらためて、この出来事について森氏に感想を伺った。
「高浜沖沈船は、砂利運搬船が1980-90年位に使用不可能になった砂利運搬船を廃船にする際、漁礁にする為沈められたもので、水深20-25mの海底砂漠の中にぽつんと存在します。そのため、ポイントの特定が難しく、熟練した船長さんがほぼ同じ場所へアンカーを落として下さることから、快適にダイビングをさせてもらっています。ということは、物を落としてしまうと、船の傍にない限りは発見が難しく広大な砂地の捜索は非常に困難なのです。
今回は風波があり、アンカーが効かず走錨しているのを海底で必死に砂地へ埋め込む作業をして普段アンカーを落とす場所から30-40m移動した場所で発見し、本当に奇跡的な再会を果たすことができました。フジツボだらけになったライトを水で洗いながら出来るだけこそぎ落とし、充電プラグ部の水気をふき取り、充電機に差し込んだ際に、赤いランプが点灯したとき、「生きてるかも!」と希望を抱き、充電が完了したときに再点灯した際にはひとりでガッツポーズしてしまいました。現在でもガイドの際、お魚を紹介するときには、位置を知らせる為のストロボ機能を活用しています。今後はしっかりカラビナへちゃんと装着したか確認してダイビング続けていきます」。
発見後もまったく遜色なくRGBlueを使用できている様子の写真も送っていただいた。
嬉しくて水中でひとり、ニヤニヤしていたとか。



落とし物を奇跡的に発見しただけでなく、無事に起動したRGBuleの高性能な一面にも驚かされることとなったこの発見劇、いかがだっただろうか。なんだか、人ごとなのに自分のことのように喜びたくなってしまう、ダイビングならではの発見ニュース。最近、海の中で落とし物をしてガックリしてしまっている方に、小さな希望の光になると嬉しい。
提供元・oceanα
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