オフラインの商談が復活し始めている昨今。いざ客先に足を運ぶとなると、営業資料を印刷して持っていくという人は少なくないでしょう。これまでのように紙で説明する、訪問して自分で説明する以外の営業スタイルを試してみたいけれど、導入コストがかかるものは使いづらいと考えている人もいるかもしれません。

今回レビューするSaaSは、電子ブックサービス「ActiBook(アクティブック)」。電子ブックを用いて営業活動をおこなう。会員制の資料ダウンロードサイトをつくって、マーケティング活動に活かす。2つの利用イメージでレビューします。

電子ブックを簡単に始められる

「ActiBook」は、クラウドサーカス株式会社が運営する電子ブックサービス。これまで紙や電子ファイルで個別に管理していた資料をクラウドで一元管理することができます。

印刷した営業資料や紙カタログを客先に持ち運ぶ必要はなく、電子ブックとして紹介可能になるというわけです。

電子ブックの作成は、3ステップで完了します。まず、電子ブック化したい資料のデータを用意します。ファイル形式はPDF以外に、Word、Excel、PowerPoint、動画などに対応しています。

その後、用意したファイルを「ActiBook」の管理画面にドラッグ&ドロップでアップロードします。


最後に、公開範囲を設定して完了です。


登録した電子ブックは一覧で確認可能で、それぞれに固有のURLが付与されます。


紙のカタログや印刷した営業資料を使う場合、古いバージョンの資料を持ち出してしまったという経験がある人もいるかもしれませんが、「ActiBook」は資料を差し替えてもURLが変わらないため、客先で常に最新の資料を用いて商談を進めることができます。

また、ペンで書き込みができる機能や付箋としてメモを残す機能を搭載しているため、紙の資料と同じようにカスタマイズできる点も便利です。


PCを持っていない場面では、スマホから資料を開くことができます。「Poste」というアプリに閲覧履歴が残るため、URLを記録していなかったとしても閲覧可能です。

会員制サイトも簡単につくれる

資料ダウンロードサイトと会員制サイトを構築する場合、別途サーバー構築が必要になるケースがほとんどです。

一方「ActiBook」では、アップロードした資料に電子ブックのURLを付与できるほか、会員制サイトも簡単に作ることができます。たとえば、ホワイトペーパーのように会員登録したユーザだけが閲覧可能な資料を用意し、「ActiBook」で構築した会員制サイトにアップロードしておけば、新しい流入顧客を得られるというわけです。


ユーザー登録の必須項目は、ログインID、ユーザー名、メールアドレス、パスワードの4つですが、その他の管理項目(会社名、部署名など)を任意で追加できるため、マーケティング活動に活かせるでしょう。


ユーザーはグループ単位、資料はカテゴリ単位に分類できます。グループにカテゴリを割り当てることで、一般公開する資料、ユーザー登録した人しか閲覧できない資料、特定のユーザーグループしか閲覧できない資料を設定することができます。


鍵マークがついている資料は、ユーザーIDとパスワードを入力しないと閲覧できないようになっています。