コロナなどの影響で長期間旅行に行けない人に、せめて食で観光気分を満喫して欲しい、ということで生まれたこの企画。第5回となる今回は秋田県。さて、秋田のご当地インスタントラーメンの実力はいかに。
秋田の名物食品とラーメンが夢の共演!?
まずは、ネーミングからすでにパンチのある「いぶりがっこラーメン」。いぶりがっことは、大根などの野菜を燻製させて作る秋田を代表する漬け物だ。「そんないぶりがっこがラーメンと融合ってどういうこと?」と好奇心を抑えながら袋を開けてみると、黄色というか黄土色というか、確かにいぶりがっこのような色をした麺が登場。では早速、作っていこう。
具材がついていないので、もちろん完成したラーメンにいぶりがっこの姿はない。香りは、燻製感もなくはないレベル。ということで、スープからいただいてみると、なかなかうまい醤油ベースのお汁だ。でも今のところ、いぶりがっこ感はほぼゼロ。次は麺をズルルルと啜ると、燻製特有の香ばしい香り。これはちょっと珍しい。ラーメンから漬物の味がしている。それでいて味がまとまっているのは好印象。ということで総評はこちら。
ご当地感 ★★★☆☆
麺の個性 ★★★★☆
汁の個性 ★★☆☆☆
お土産度 ★★☆☆☆
ご当地感は、いぶりがっこの強烈なパッケージも含めて及第点だし、麺の個性はかなりのもの。でも、スープに大きな特徴はなく、なんといってもいぶりがっこの歯応えは当然皆無。やっぱり漬け物は、あのパリパリ感があるからこそ。というわけでお土産度は伸び悩んだ。
比内地鶏の濃厚スープが決め手!
次は、秋田のビッグブランドである比内地鶏のラーメン。睨みをきかせた鶏のパッケージもなかなかの迫力だ。麺はインスタント王道の細ちぢれ。スープも液体調味料一つと、かなりシンプルだ。それだけに本格的なうまさを期待してしまう。ということでさくっと作って、いただいてみよう。
まず、いい感じに油でコーティングされたスープからいただくと、すっきりしながらも、うまみがガツン。これが日本を代表するブランド地鶏の実力か。まろやかで芳醇な味わいにうっすら感動するレベル。次は麺をズルズルといただくと、ちぢれ麺にスープが絡んで、うまい。しかし食べているうちに、ちょいと飽きてくる感じもある。スープのクオリティが高いだけに麺にインパクトを与える必要はないだろうが、それでも何かを期待してしまう。
ご当地感 ★★★☆☆
麺の個性 ★★☆☆☆
汁の個性 ★★★★☆
お土産度 ★★★☆☆
なんだかんだ言ってスープのうまさが秋田比内鶏の魅力を物語っているので、まずまず安定した結果。煮卵、チャーシュー、ネギなど、王道のトッピングで極上の中華そばが完成するので、お土産にする際は渡す相手にそれを伝えていただきたい。