毎日働いている人の中には、給料や残業などに不満を持っている人がいるかもしれません。一生懸命働いても評価されないというのは辛く苦しいですよね。
そんな働く人たちが年に一度行っている「春闘(しゅんとう)」というものをご存知でしょうか?
ここでは、働く人が人生をより豊かにするための闘い「春闘」という言葉についてご紹介します。
春闘(しゅんとう)とは?

「春闘」という言葉をよく耳にするようになってきたものの、そもそもどういう闘いなのかわからない人もいると思います。
まずは春闘というものがどういうものなのかについて解説します。
春季闘争の略
春闘とは「春季闘争」の略称であり、日本において毎年春頃から行われるベースアップなどの賃金引上げや労働時間の短縮などを交渉するための労働運動のことです。
春季闘争の他に、労働組合側が使う「春季生活闘争」や経営側が使う「春季労使交渉」と表現されることもあります。
基本的には「春季闘争」と表現され、略して「春闘」と呼ばれています。
労働組合側VS経営側の交渉
春闘は労働条件を交渉するためのものとなるため、必然的に構造としては「労働組合側VS経営側」という形となるのが特徴です。
特に近年は働き方改革によって雇用される側と雇用する側との関係が見直されていることもあり、春闘にもより一層注目が集まり始めています。
構図としては雇用される側が雇用する側よりも弱い立場になりがちですが、本来は人生という貴重な時間を使って働いているわけなので、両者が対等な関係ではなくてはなりません。
その交渉をより有利に進めるための労働運動が「春闘」というものなのです。
基本は賃上げ交渉がメイン
春闘の目的は賃上げ交渉がメインとなります。簡単に言うと、「給料を上げてくれ」と交渉するのが春闘の目的です。
堅苦しいことは抜きに、働くからにはやはりたくさん給料をもらいたいですよね。働く人が持つ当然の権利を守るための労働運動が春闘だと言えます。
また、労働時間の短縮なども交渉することがあります。給料の交渉がメインとなりますが、それらの労働条件全体を交渉するのも春闘の狙いです。
歴史

春闘は1954年に5つの産業別単一組合が共闘会議を設立したことが起源となっています。1955年にはさらにそれらに3つが加わり、8単産共闘会議が結成されました。
この1955年から始まった労働組合側と経営側との交渉が、春闘の始まりとされています。