今後、ロカボ商品でチャンスのあるカテゴリーは?
ロカボ商品の中でとくに酒類の売上割合が大きいが、お酒売場で多くのロカボ商品が並んでいるのは誰もが知るところだろう。しかし、約10年前は酒類のロカボ商品の売上はきわめて小さい状況であった。そこから大きく売上が伸びて新たな市場ができ、今ではどのスーパーでも当たり前に置いてあることに加え、ロカボ商品の中では最も売上の大きいカテゴリーとなっている。このようなことからも、現在はロカボ商品の売上が小さいカテゴリーでも市場をつくっていくことができるのではないだろうか。
それでは、どのようなカテゴリーにチャンスがあるのだろうか。それを探るために、生鮮品以外のJANコードのあるすべての商品で、カテゴリー別の売上金額とロカボ商品の商品数を比較した【図4】。カテゴリー全体の売上とロカボ商品の商品数は比例しておらず、カテゴリー全体の売上は大きいがロカボ商品がほとんどないカテゴリーも多い。たとえば、総菜類はチルドのピザやハンバーグ、副菜などが含まれているが、ロカボ商品数は非常に少ない。酒類のロカボ商品を購入する生活者が多いことから、お酒は飲みたいけれど健康にも気をつけたいというニーズは大きいと考えられる。そういった生活者向けに、お酒に合うロカボおつまみ総菜は喜んでいただけるのではないだろうか。ロカボ市場は拡大し続けているが、食品全体の売上とロカボ商品とのギャップや、ロカボ市場の現状や求められていることを探ることで、さらなるロカボ市場の拡大につなげることができるかもしれない。

提供元・DCSオンライン
【関連記事】
・「デジタル化と小売業の未来」#17 小売とメーカーの境目がなくなる?10年後の小売業界未来予測
・ユニクロがデジタル人材に最大年収10億円を払う理由と時代遅れのKPIが余剰在庫を量産する事実
・1000店、2000億円達成!空白の都心マーケットでまいばすけっとが成功した理由とは
・全85アカウントでスタッフが顧客と「1対1」でつながる 三越伊勢丹のSNS活用戦略とは
・キーワードは“背徳感” ベーカリー部門でもヒットの予感「ルーサーバーガー」と「マヌルパン」