高出力化しにくい?ロータリーエンジン…
ロータリーエンジンは出力に対し非常に小型化できる、というメリットがあります。それと同時にフリクションロスが少ない事から、高回転化しやすく、非常にレスポンスのよいエンジンとなっております。
その一方で、燃焼室の表面積が大きいことから「冷却損失」 が大きくなってしまい、出力と高率が悪化してしまうデメリットも。また高回転で出力を出す一方で、トルクが出にくい、レシプロエンジンでいえばショートストロークのような特性もあります。
またレシプロエンジンは多気筒化で高性能を得る、といった方向性もありますが(ダウンサイジングの現在はあまり行われませんね…)、ロータリーの場合、クランクシャフトの剛性の限界から3ローターまでが一般的には限度、ともされています。4ローターも存在しますが、リスクも非常に大きい「多気筒化」といえそうです。
またカスタム、という視点で考えれば、現在ロータリーエンジンを作っているのは(これは誇るべき事ですが)マツダ一社のみであり、相対的にレシプロエンジンよりも流通量が少なく、おのずとチューニング技術の蓄積がレシプロには劣ってしまう、という点がありますので、ドラッグレース仕様のような一発勝負の為に超高出力化するカスタムに向いていない、と言えるかもしれません。
現在市販化がすすめられている新型ロータリーエンジン「RENESIS 16X」は、レシプロでいうところのロングストローク化もされているようですから、トルクが細い、という弱点を克服しできそうですね。つまりまだまだ「伸びしろ」というべきか、可能性のあるのが「ロータリーエンジン」であるといえます。
今回のようなロータリーによるモンスターマシンを見るにつけ、今後のロータリーエンジンの復活が楽しみですよね!
提供元・CarMe
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