ドゥームスクローリングを回避するための4つの方法

ネガティブなニュースを見過ぎないために
Credit: canva

1. ニュースをチェックする時間帯を決める

1日のうち、ランダムな時間にニュースをチェックするのではなく、時間帯を決めて、その時間以外はドゥームスクローリングをしないようにします。

どのタイミングで情報収集するのが自分にとって最も良いかを探ってみましょう。

ある参加者は、朝の紅茶を飲む時間にニュースチェックを済まし、ドゥームスクローリングを制限していました。

また、他の参加者は、1日の終わりにまとめてニュースを見て、翌日の朝を集中して迎えられるようにしていました。

2. ニュースを「押し付けらない」ようにする

ネットサーフィンをしていると、どうしても予期せぬタイミングで、ネガティブなニュースに遭遇してしまいます。

そこで、ある参加者は、ニュースを「押し付けられない」ようにすることで、自分の意思とタイミングで、情報収集できるようにしていました。

具体的には、SNS上でニュースメディア関連のアカウントをフォローしない、ニュースアプリのプッシュ通知をオフにする、などです。

3. 悪循環を断ち切るために「障害」を設ける

ニュースを無意識に、あるいは習慣的に消費している場合は、ニュースへのアクセスを少し難しくすることで対処できます。

ある参加者は、SNSとニュースのアプリをすべてフォルダーに入れ、スマートフォンのホーム画面の最後のページに隠していました。

この方法によって、ドゥームスクローリングを大幅に減らすことができたと語っています。

他の参加者は、ニュースサイトへショートカットしてくれるブラウザのブックマークを削除したり、ニュースやSNSのアプリを削除したり、夜間にスマホを寝室に持ち込まないようにしていました。

4.家族と協力して、ニュースを見る「ルール」を決める

自分だけがドゥームスクローリングに気をつけていても、家族がテレビや新聞を見ていれば、自然とネガティブなニュースが入ってきてしまいます。

こういう場合は、家族と話し合って、ニュースを見るためのルールを決めるのも一つの手です。

たとえば、参加者のある夫婦は、一方が散歩に出かけている間に、もう一方が必要な情報収集を済ませてしまうという習慣を作っていました。

「情報収集が重要であることに変わりはない」

研究チームは、これらの方法について、「ニュースを完全に避けるための方法ではない」ことを強調しています。

情報を得ることは、どんな時代にあっても重要です。

とくに、災害時などの危機的状況では、安全を確保するために確かな情報が必要となります。

チームは、今回の調査について、「情報を得ることと、心身の健康を守ることをバランスよく保つ方法を示すもの」と述べています。

あまり気にし過ぎるのも返って健康に悪いでしょうから、余程ネガティブなニュースに気が滅入ってしまっているというのでなければ、さほど気に留めることもないでしょう。

ただ現代は、気候変動や戦争など私たちを不安定な気分にさせるニュースがあふれているので、楽しく毎日を生きるためにはある程度ニュースの取得方法に工夫が必要かもしれません。

ドゥームスクローリングに悩まされている場合には、上にあげた4つの方法が役立つ場合もあるかもしれませんね。

参考文献

Doomscrolling Isn’t Just Bad For Your Brain, Study Finds. Here’s How to Stop

元論文

From Doom-Scrolling to News Avoidance: Limiting News as a Wellbeing Strategy During COVID Lockdown