大アユのポイント選び

8月半ばから9月初めは最もアユのパワーがある時期。流れが速い段々瀬、急瀬や荒瀬をメインに組み立てる。9月中旬~終盤は気温、水温が下がってくる。アユも群れてくるから、流れの緩い深瀬や瀬肩のポイントをメインに組み立てよう。

2022シーズン終盤戦の【大アユ狙い撃ちトモ釣り徹底解説】9月を過ぎれば尺アユも狙える(提供:週刊つりニュース中部版 渡辺敦)

釣りの流れとして、速い場所での釣りの前にオトリを循環させよう。いきなり急瀬や荒瀬から釣りを始めると、オトリが変わらないとその日の釣りが終わってしまう。メインの急瀬や荒瀬を攻める前に、少し流れの緩い平瀬や瀬肩、瀬尻などで養殖オトリを天然オトリに交換し、数匹天然オトリを釣ってから急瀬や荒瀬を攻めたい。

大アユの釣り方

釣り方としては、流れが速いので、引き釣りの方が有効だ。目印の位置は水深によって違うが、サオの2節目の少し上に一番下の目印を合わせる。流れの強い急瀬や荒瀬では水深によって、目印の位置を3節目より上に調整し直すと、オトリの沈みが良くなる。

オトリを送り出したらサオを自分の目線の高さまで寝かせ、オトリの動きを軽く感じる程度にイトを張る。サオ先はやや上流に向け、オトリの動きに合わせ引き上げる。引っ張りすぎるとオトリが浮いてしまうので、ゆっくり引き上げる。

3~4回探って反応がなければ、1歩か2歩前に出て同じように釣る。前へ出られなければ2~3歩下がる。とにかくオトリを移動させ、数多くの野アユにオトリを見せることが大事だ。

引き釣りで急瀬や荒瀬を攻略

流れの緩いポイントでオトリを数匹確保できたら、いよいよ大アユに挑戦だ。平瀬、早瀬と攻め方は変わらないが段々瀬、急瀬、荒瀬の攻め方としては流れの強さにもよるが、背バリ、もしくはオモリを付けて確実に底流れまでオトリを沈め、引き釣りで攻める。

私の場合、オモリは1~2号をメインに使う。オトリの沈み具合で増やしていく。例えば1号のオモリでスタートし、オトリが流れに負けて流されるときは、1号を2個にしたり1号と1.5号を2個付けたりする。

オモリ1個より軽めのオモリ2個付けた方が根掛かりしにくい気がする。オモリを使うときはサオが重要で、穂先が硬くパワーのあるチューブラのサオがオススメだ。軟らかい穂先だと、オモリが石の間に入って根掛かりしやすい。

オモリの位置だが、基本はオトリから20cm上に付ける。オトリの沈み具合で、石が小さいポイントではオトリ近くに付けるとオトリの沈みが良くなる。特に渋いときはオトリを広範囲に泳がせたいので、オモリをオトリから30cm離して一番元気なオトリで広範囲に誘うのが効果的だ。

流れが速い急瀬や荒瀬では、流れで掛けバリが浮きやすいので弾かれないように、太軸の重いハリを使う。また9号以上を使うと、身切れによるバラシを減らせる。

2022シーズン終盤戦の【大アユ狙い撃ちトモ釣り徹底解説】オモリと背バリ(提供:週刊つりニュース中部版 渡辺敦)

次に9月半ば以降~終盤の気温、水温も下がってアユが流れの緩い場所にたまりだすと、背バリで攻略する。背バリはオトリの安定感が良く、オデコがルアーのリップの代わりをするので、沈みが良くなる。背バリは瀬でもオトリを泳がせることができるので、オトリが弱りにくい。