将来の「におい産業」とは?

――今後、においに関するサービスは拡大していくと考えていますか?

松岡:視覚や聴覚の再現としてカメラやテレビが発達して巨大な産業になったように、嗅覚の再現にも大きなポテンシャルがあると考えています。

昨年8月、香りの芳醇さを表す「香度」という造語を商標登録しました。弊社は、この指標を一般的な概念として業界に広めながら、サービスの開発を進める方針です。

――将来、におい産業ではどんなサービスが生まれるでしょうか?

松岡:映画の演出ににおいを使ったり、においセンサーで呼気を取得して病気を診断したり、SNSに写真とにおいを一緒にアップロードしたり、将来的なことも含めると本当にいろいろなサービスが考えられます。

ふだんは意識していないかもしれませんが、暮らしのなかで鼻を使う場面は意外とたくさんあります。そうした場面に向けたサービスが、今後続々と生まれるでしょう。

(文・和田翔)