目次
溝のないタイヤは車検に通らない!減点や罰金(反則金)も
スリップサインのギリギリ限界までタイヤを使うのはアリ?
溝のないタイヤは車検に通らない!減点や罰金(反則金)も
道路運送車両の保安基準の細目を定める告示 〈第三節〉第167条(走行装置等)
二 接地部は滑り止めを施したものである、滑り止めの溝(最高速度 40km/h 未満の自動車、最高速度 40km/h 未満の自動車に牽引される被牽引自動車、大型特殊自動車及び大型特殊自動車に牽引される被牽引自動車に備えるものを除く。)は、タイヤの接地部の全幅(ラグ型タイヤにあっては、タイヤの接地部の中心線にそれぞれ全幅の4分の1)にわたり滑り止めのために施されている凹部(サイピング、プラットフォーム及びウエア・インジケータの部分を除く。)のいずれの部分においても 1.6mm (二輪自動車及び側車付二輪自動車に備えるものにあっては、0.8mm)以上の深さを有すること。
「道路運送車両の保安基準」では、安全に走行するためのタイヤの規定について「すべての凹部(溝)において1.6mm以上の深さを有すること」と明記されています。
そのため、スリップサインが露出したタイヤを履いている車は「整備不良」と判断され、場合によっては道路交通法違反になる可能性があります。
スリップサイン露出タイヤの罰金は9,000円
減点(行政処分) | |
大型車,普通車 | 2点 |
反則金 |
違反と判断されれば、上表のような違反点数や罰金(正式には反則金)を取られる場合もありますので、愛車のタイヤにスリップサインが一つでも出た場合、速やかにタイヤ交換を行いましょう。
また、スリップサインが露出した車は車検にも通りませんので、車検前にはタイヤの状態を必ず確認してください。
スリップサインのギリギリ限界までタイヤを使うのはアリ?
結論から述べると、スリップサインが出てしまうほどタイヤを使うのはおすすめできません。
その理由は、スリップサインはタイヤがすり減った”目安”でしかないです。「タイヤの摩耗が進んでスリップサインが浮き出た状態のまま車を走らせていると、タイヤがスリップして事故に繋がる危険がある」とドライバーに知らせるのが、スリップサインが担っている役割となります。
また、スリップサインが浮き出た状態で溝の深さを細かくチェックすると、法令違反で車検に通らなくなったり、整備不良で道路交通法に違反する可能性があったりするため注意しなければなりません。
「道路交通法」第167条の4で定められている条件をチェックしてみると、「滑り止めの溝は空気入ゴムタイヤの接地部の全幅にわたり滑り止めのために施されている凹部のいずれの部分においても1.6mm以上の深さを有すること」と記載されています。
条文を確認すると気づくのが、”いずれの部分においても1.6mm以上の深さ”という点です。タイヤが地面に接する部分のうちどこかの箇所で1.6mmを下回っていれば、違反となるのは理解しなければなりません。
タイヤの溝が残量の基準を下回っていれば車検の取得は不可となるほか、公道を走らせていれば、警察に道路交通法の「整備不良(制動装置など)」の違反に当てはまって違反点数と罰金が課せられてしまいます。
タイヤの摩耗具合は路面の状況や車の走らせ方によって異なり、地面と接している箇所が均等に減ることは考えにくくなっています。日常点検で溝の状態を確認して、安全を確保するため早めのタイヤ交換がおすすめとなるでしょう。