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■フィルムカメラは写真も行動もエモい!
■不便さが、新しさや再発見を生む
■フィルムカメラは写真も行動もエモい!

今や写真はスマホで撮るのが当たり前の時代だが、改めてフィルムカメラが脚光を浴びているという。
「使い切りのフィルムカメラ『写ルンです』が再び注目を集め、フィルムカメラがブームになっています。私のまわりのでは、中古のフィルムカメラを買った友達もいます。フィルムカメラは、今のデジタルにはない画質で、写り方にエモーショナルを感じます。それだけじゃなくて、旅行に持っていけば、写真を撮るときも現像して受け取りに行くまでも楽しみで、二度ワクワクできる。スマホだとすぐに確認できますが、その待っている時間も含めて、エモさがありますね」
そのほか、フィルムカメラ風のアプリもあって、フィルム写真のように加工できるものもあるそうだ。なかには、「KD PRO」「Gudak Cam」のように現像時間が数日や数時間後に設定されているものも。実際にフィルムカメラを買わなくても、写真と行動が体験できるようなものも登場している。
また、「写ルンです」専用のケースも登場しており、その世界観が楽しめるグッズも。さまざまな角度でフィルムカメラが体験できるようになっているのだ。大人世代が再び使ってみても、新たな発見ができるだろう。
■不便さが、新しさや再発見を生む
このほかにも、昭和時代を思わせるメニューや内装、音楽が楽しめる「ネオ居酒屋」や「スナック」、クラシックスタイルを現在の技術を使って復刻発売されている「バイク」のネオクラシックの流れも、ネオ昭和と言っていいだろう。なぜ、いまこうしたものに惹かれる流れがあるのだろうか?
「私たち世代にとっては、デジタルの便利さが当たり前なので、むしろ昭和の不完全さが新しいんです。フィルムカメラの現像のもどかしさもそうですが、ほかにも黒電話の時代なら恋人に電話をかけるのにお父さんが出たらどうしよう、というドキドキ感があったと思います。便利さに慣れている一方で、そうしたものへの憧れがあるのだと思います」
なんでも便利にスピーディーにできてしまう時代だからこそ、不便さに新鮮さを感じるのだ。そこには感情を揺さぶられる体験が隠されていたり、風情のあるものを生み出す機会があるのかもしれない。大人世代にとってもそれは懐かしさだけでない、再発見がありそうだ。ぜひ、30代以上の昭和を経験してきた世代もネオ昭和を体験してみてはいかがだろうか?
【取材協力:阪田マリン】
2000年大阪府生まれ。中学2年の頃、レコードをきっかけに昭和に興味を持つ。高校生になってSNSで昭和について発信。“ネオ昭和”の第一人者として、SNSやラジオ番組で発信を続けている。
Twitter:@marin_syowasuki
取材・文:岡本のぞみ(verb)
提供元・男の隠れ家デジタル
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