電子契約は知っている。便利そうーー。
一方で、慣れていない上司から承認を得ることが難しかったり、取引先への説明に苦戦したりと、導入から利用までにさまざまな障壁があるほか、地方や中小企業では普及しないのではないかという声もあるようです。
私は前職では一度も電子契約を利用したことがなかったのですが、いまはすべての契約を電子契約で締結しています。当然、電子契約の利用が初めてのお客様もいましたが、問題はありませんでした。
今回は、上司に上申する(社内向けに提案する)、取引先に利用のお願いをする(社外向けに提案する)ことを想定して、「freeeサイン」をレビューします。
電子契約サービス「freeeサイン」
freeeサインは、freeeサイン株式会社(2022年8月20日に社名変更)が運営する電子契約サービスです。
もともとは、「NINJA SIGN」という名前でサービスを開始し、2021年にfreee株式会社グループに参画しています。すでにfreeeを使っている企業であれば、「取引」のタブから簡単に契約書を作成できます。
契約書管理における心配ごとの1つ「情報漏洩対策」も問題ないと言えるでしょう。標準でファイル暗号化、通信暗号化がされています。二要素認証、IPアドレス制限といったオプション機能で、認証方法を強化することも可能です。
また、使い方や電話サポートの連絡先、その場でチャットサポートへ遷移する導線も用意されているので、初めての人でも安心して利用を開始できます。チャットサポートだけというサービスが多いなか、電話サポートがある点は安心材料です。
定額の文書送信料で安心
freeeサインは豊富な料金プランを提供しています。プランごとに利用人数や、送信件数の上限、オプション機能などが異なります。
多くの電子契約サービスは1件あたりの料金が決まっており、基本料金+従量課金になっていますが、freeeサインの文書送信料は従量課金ではありません。「Light Plusプラン」は月額2万1780円(税込)で、送信件数が無制限になります。
送信上限件数が10件/月の「スタータープラン」、50件/月の「Lightプラン」も用意されているので、特定の契約書だけ、特定の部門だけでスモールスタートする場合も利用しやすいと言えるでしょう。
契約書作成者側のインターフェース
電子契約サービスは、サービスの性質上「社内で使いこなせるか」「相手先に負担をかけないか」と、社内外双方で利用しやすいことが求められます。
ここでは、社内向けと社外向けのインターフェースを解説していきます。
freeeサインは、相手先が同サービスを利用していなくても相手先担当者のメールアドレスさえ把握していれば利用できます。
まずは、「文書を作成する」ボタンを押して、元になる契約書雛形について「ファイルから作成」するか、「テンプレートから作成」するかを選びます。
テンプレートは、複数パターンの「業務委託契約書」「秘密保持契約書」があり、その他も含めると計30種類以上が用意されています。今回は、都度契約書ファイルをアップロードするのではなく、用意されたテンプレートを利用する想定で説明します。
あらかじめ用意されたテンプレートファイルを選択して、「クイック作成」ボタンを押します。そのあとは「基本設定」「入力」「確認/送信」の3ステップで終わりです。
基本設定ではファイル名、保存先フォルダを指定するだけです。
つぎに、テンプレートに配置されている入力項目を順に入力します。
多くのサービスは文書の中に配置している入力項目に順番に記入するのですが、複数ページに渡る契約書の場合、ページ送りをしながら空欄になっている項目を探して入力する必要があります。
一方、freeeサインは入力必須項目をアンケート形式でまとめているため、探す手間が省けるほか、入力漏れなどを防げます。
この画面構成は「freeeサイン」の特徴のひとつです。なお、入力項目はテンプレート登録時に名称、必須/任意を自由に選択して設定が可能です。また、契約書作成者が入力内容に迷わないよう、補足説明も記載できます。
最後に確認画面でプレビューして内容を確認し、相手先担当者のメールアドレスを指定して送信すると電子契約書の送付が完了します。
「相手方の複数承認」にチェックをすると1回以上の転送が必須となり、確認者と承認者を分けるといった相手先内での承認ルールにも準拠させることが可能です。
また、現在手続き中の契約がひと目で分かる点も、freeeサインの魅力です。トップの画面がシンプルでタブの切替なしで、新規の契約作成をおこなうことができます。
検索性も高く、締結済の契約をフリーワード、もしくは契約書ごとにあらかじめ設定した検索項目で絞り込みができます。