伊藤さとしのプライムフィッシング。テーマは「マッシュで大型を狙う」。今回は伊藤がよく使うエサの銘柄と性質や特徴、使い方などについて考える。

●千葉県のリアルタイム天気&風波情報

(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース伊藤さとし)

伊藤さとしのプライムフィッシング【マッシュで大型を狙う:第3回】

ブレンドエサの利点とは

前回では「どうやら大型を狙うならマッシュ系エサのほうが適しているようだ」と言う話で終わっています。まあその是非は別として、取りあえずはマッシュを使うことを前提に、今後の話を進めていきます。

では伺いますが、そこまでマッシュにこだわるなら、なぜマッシュポテトの素練りを使わないのですか?マルキユーには製品品質が通年安定したマッシュポテト徳用という素晴らしいエサがあるのに。

伊藤 さとし

「そこは好みの問題かもしれないよ。ボクの場合はどちらかと言えば、しっかりネバリの出るタッチを軟らかくして使いたいほうだから、マッシュポテトとマッシュダンゴは常にセットで使っている。マッシュダンゴを使うと簡単にネバリが出せるからね」

 

伊藤さとしのプライムフィッシング【マッシュで大型を狙う:第3回】簡単にネバリを出せるマッシュダンゴ(提供:週刊へらニュース伊藤さとし)

うーん……、そこがよく分からないんですよね。マッシュポテト単品だって練れば強烈なネバリが出ると思うのですが?

伊藤 さとし

「それはかなり練ればの話でしょ。マッシュダンゴブレンドのほうがはるかに練る回数が少なくて、エサをタナまで持たせられるようになるはずだよ。そもそもマッシュダンゴは初心者でも使いやすい(ナジませやすい)ように作られているのだからね」

 

なるほど。練る回数が少なくて済む=多少でもボソっ気が残る。そういうことですか?

伊藤 さとし

「ボソはあまり気にしてないけど結果的にはそうなるのかもね」

 

であればマッシュダンゴ単品でもいいのでは?

伊藤 さとし

「それもありだけど、そうなるとマッシュダンゴの袋を相当数バッグに入れていかないと一日分が持たなくなってしまうでしょ」

 

つまりマッシュポテトはかさ増しの役目もあると?

伊藤 さとし

「言い方は悪いけどそれはある。とにかくこの釣りは大量のエサを消費するから、内容量が多いマッシュポテト徳用があると助かるんだよ」

 

麩エサをプラス

この2種でエサを作るなら両マッシュと表現できます。しかし、伊藤さんがよく使われるのはマッシュ系両ダンゴ。つまりはこの2種にプラスしてカクシンやら凄麩やらを入れてます。なぜですか?

伊藤 さとし

「亀山湖・片倉ダムの舟釣りに限ったことなんだけど、麩系エサを全体量の2~3割ほど混ぜたほうが、集魚剤ゼロのエサよりもいい成績が残せているからだね。他の釣り場では、これでは通用しない所もあるけどね」

 

常に麩エサをブレンドしますか?

伊藤 さとし

「スタート時はね。それで様子を見て、あまりにもジャミが多いようなら藻べらなどの集魚成分が弱い麩エサにチェンジすることもあるよ」

 

伊藤さとしのプライムフィッシング【マッシュで大型を狙う:第3回】凄麩は集魚と開き具合(提供:週刊へらニュース伊藤さとし)

つまり麩エサは魚を寄せるためですか?

伊藤 さとし

「第一はね。あとはマッシュポテトだけでは補えないバラケ性が必要な時もよく使うね。むしろ麩系エサを使うのは集魚よりもこっちの意味合いのほうが強いかもね」

 

バラケ性ですか。確かにマッシュポテト単品をバラけさせようとするとエサを持たせるのに苦労しがちですから、それを麩系に担当してもらうという考え方ですね。

伊藤 さとし

「そうなるね。あとはやはりタッチかな。コシのあるシコッとしたタッチを出すのにも麩系エサが入っていたほうがやりやすいからね」