目次
AIエンジニアの現状
 ・AI市場の規模は拡大傾向
 ・AI人材の需要に対して供給は不足
AIエンジニアに将来性はある?

AIエンジニアの現状

では、AIエンジニアの現状はどうでしょうか。AIエンジニアの現状として、以下の3つが挙げられます。

  1. AI市場の規模は拡大傾向
  2. AI人材の需要に対して供給は不足
  3. AIエンジニアは高年収

それぞれ解説します。

AI市場の規模は拡大傾向

AIは今や、ビジネスを有利に進めるための手段として一般的になりつつあります。AIを活用することで、業務を効率化し、利益を最大化することができます。

株式会社アイ・ティ・アール(ITR)の調査によると、2020年度のAI主要8市場全体の売上金額は513億3000万円、前年度比では19.9%の増加となりました。

新型コロナウイルスの影響により、在宅ワークが増えたことで、業務効率化やDXの取り組みを推進する企業でAIの活用が拡大しています。

AI人材の需要に対して供給は不足

ここでは、AIエンジニアの需要を具体的なデータで確認しましょう。

経済産業省の調査によると、日本のAI人材の需要と供給の差(需給ギャップ)は約4.4万人不足していると言われており、2030年度までには約12.4万人の不足に上ると予測されています。

AI市場の拡大に伴い、AIエンジニアの需要も今後ますます伸びていくとされています。

AIエンジニアは高年収

AIエンジニアは、他のIT関連のエンジニア職に比べても難易度が高いため、その難易度と比例して年収も高く設定されています。

求められるスキルの幅が広く、高度な知識やノウハウが求められるため、需要に対して供給が追いついていない現状があります。

では、実際にどれくらい給与が高いのか「年代別の平均年収」と「実際の求人例」を元に紹介していきます。

AIエンジニアの年代別平均年収

年齢年収月額給与
20~24歳570万円36万円
25~29歳660万円~710万円44万円
30~34歳680万円~780万円49万円
35~39歳786万円~890万円56万円
40~44歳879万円~1,000万円63万円
45~49歳998万円~1,120万円70万円
50~54歳1,090万円~1,200万円75万円
55~59歳1,080万円~1,190万円74万円
60~65歳710万円~1,190万円51万円

参照:平均年収.jp

※平均年収と国税庁の年齢別階層年収との比率で平均年収.jpが独自で算出した結果です。
※ボーナスは夏冬合わせた4か月分で算出しています。
※年俸制は対応していないため年収を12で割った数値が予測数値となります。

令和1年度(2020年)の全職種の平均年収は、436万円でした。

一方、AIエンジニアの全年代の平均年収は752万円であり、全職種の平均年収に比べて約1.7倍(316万円)も高いことが分かります。

AIエンジニアの求人例

企業名年収
株式会社カカクコム500万円~1,000万円
リクルート580万円~1200万円
株式会社AIメディカルサービス500万円~700万円
株式会社DeNA340万円〜1500万円
グローバルロボット事業平均750万円
株式会社ギークリー平均700万円
株式会社エニグモ平均年収750万円
株式会社 リクルートテクノロジーズ平均年収900万円
ネクストエンジニアリング株式会社平均年収700万円

参照:平均年収.jp

AIエンジニアの求人を見てみると、新卒でも年収500万円以上に設定している企業も多くあり、実力次第では年収1000万円も十分に目指すことができます。

近年AIエンジニアの需要の高まりと共に、年収は上がり続けている状況です。

AIエンジニアに将来性はある?

2013年9月にオックスフォード大学のフレイ&オズボーンが発表した論文によると、機械学習と移動ロボット工学の進歩によって、米国において10年~20年以内(2023年~2033年以内)に多くの職業がなくなる(機械に代替される)とされます。

コードを記述しなくて済む「ノーコード」や、コードの記述が少なくて済む「ローコード」の登場などが要因とされています。

また、各企業で外国人IT人材の受け入れも進んでおり、開発業務における日本人プログラマーの依存率は低下傾向にあります。