その生態もユニーク

彼らがユニークなのはその見た目だけではありません。

単体で暮らすことの多いサメの中では特異的に、シュモクザメは大きな群れを作ります。今回福岡で見つかった群れは10匹程度のものですが、大きな群れでは100匹を超えることもあるといいます。浅瀬に共同の保育場所をつくり、群れで幼体を育てることも知られています。

海水浴場近くにシュモクザメが出現 危険だけどユニークな生態とは?
(画像=群れで泳ぐシュモクザメ(提供:PhotoAC)、『TSURINEWS』より引用)

その他、未消化物を消化管から出したり、寄生虫を洗い流すための「腸洗い」という行為を行うことも。

人間との関わりでは、延縄漁の魚を食害する漁業被害が大きい種だとされています。一方でフカヒレを目的とした乱獲により数を減らしているとも言われ、ワシントン条約で保護されています。

危険なサメではありますが、いなくなっては欲しくない存在であるシュモクザメ。必要以上に怖がらず、温かい目で見ていきたいですね。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>

提供元・TSURINEWS

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