はじめに
2021年のアニメ業界は、劇場版を中心に多くのヒットがあった。1995年に放映開始した国内屈指の大型タイトルの完結作『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の公開に加え、海外でも大ヒットした『鬼滅の刃 無限列車編』など、明るい話題が多かった。
一方、国内アニメ産業の発展をけん引してきた日本アニメの世界市場11年ぶりに減少。コロナ禍での巣ごもり需要により、アニメの視聴機会がテレビ放送からネット配信へ軸足が移りつつあるなど、外部環境はコロナ禍によって一変している。制作企業でも、制作ニーズは引き続き旺盛な一方でデジタル人材不足が深刻化するなど、課題は今なお山積している。
■帝国データバンクでは、信用調査報告書ファイル「CCR」(190万社収録)ほか外部情報をもとに、アニメ制作企業を対象とした業界調査を行った。なお、同様の調査は2021年8月に続き7回目
■アニメ制作企業 アニメ制作に従事する企業のうち、直接制作を受託・完成させる能力を持つ「総合制作企業・グロス請企業(元請・グロス請)」と、脚本や演出、原画、動画、CG、背景美術、特殊効果、撮影、編集などの専門分野において、下請としてアニメ制作に携わる企業(専門スタジオ)
調査結果
1 2021年(1~12月期決算)におけるアニメ制作業界の市場規模(事業者売上高ベース)は、前年(2633億円)を5.2%下回る2495億8200万円となった。過去最高だった2019年から10年ぶりに減少に転じた2020年に続き、2年連続で市場が縮小した。2年連続で減少となったのは、データのある2000年以降で初めて
2 制作企業1社当たり平均売上高は8億1800万円だった。2017年以降、19年まで3年連続で増加していたものの、20年は減少に転じ、21年は減少幅がさらに拡大した。ただし、元請・グロス請に比べて下請けとなる専門スタジオの減少幅が大きかった
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株式会社帝国データバンク 東京支社情報統括部 情報統括課
TEL:03-5919-9343 FAX:03-5919-9349
提供元・帝国データバンク
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