受精卵の意図的な選別は両親の権利なのか?
出産前の遺伝子診断は誘惑が多い技術です。
どの両親も優れた子どもを産みたいという願いがあり、叶える権利があります。
しかし受精卵の意図的な選択は、遺伝子を操作されたデザイナーベイビーの規制と線引きが難しい問題でもあり、生命倫理をおびやかします。
そのため現在、多くのヨーロッパの国々は、受精卵の選択を明らかな疾病がある場合にのみに限定しています。
一方で、アメリカのように一切の規制が存在しない国もあります。
受精卵を評価する技術に手が届いたいま、私たちの倫理と願いのバランスが試されようとしているのかもしれません。
参考文献
Are We Slaves to Our Genes?
元論文
Three models for the regulation of polygenic scores in reproduction
提供元・ナゾロジー
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