目次
簡単な作り方
火を起こす方法とコツ
簡単な作り方
上板の作り方
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原始的な火起こしを行うためには、上板と下板、2種類の板を加工しておく必要があります。回転する棒を押さえるための上板は、両手で押さえやすいように長めのサイズにカットするようにしてください。カット後の板には、棒を入れ込むための窪みを作ります。
上板の窪みが浅いと回転させる時に棒が外れてしまうため、深めに加工するのがポイントです。また、棒の直径より少し大きめの窪みにするとフィット感が高まります。
下板の作り方
下板には、火種になる麻紐を入れるための窪みを作ります。棒と同じくらいの直径になるよう、彫刻刀などで板に窪みを入れてください。次に、窪みの側面にV字の切れ込みを入れます。この切れ込みを入れることで火種を落とし、麻紐に火をつけるのが火起こしの原則です。
なお、棒を回転させて摩擦が起きると、窪みの直径が広がって火が起きづらくなります。火起こしは一発で成功するとは限りませんので、窪みとV字の切れ込みを何箇所か入れておくとよいでしょう。
棒の作り方
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棒は、下板との接地面が合うように加工するのがポイントです。下板に作った窪みに棒を入れ、接地面が合わないようなら窪みに合わせて形を変えてください。しっかりと窪みにフィットさせることで摩擦が起きやすくなり、原始的な方法でもスムーズに火がつくようになります。
麻紐の作り方
火種を作るために使用する麻紐は、あらかじめほぐしておく必要があります。ふわふわな状態にほぐしておけば火がつきやすくなり、初めてでも短間で火起こしできるでしょう。麻紐を適当な大きさにカットし、手で少しずつほぐしたら完成です。なお、外で作業を行う場合、ほぐした麻紐が風で飛ばされる可能性があるため注意してください。
火を起こす方法とコツ
穴の中にほぐした麻紐を入れる
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道具が揃ったら、原始的な火起こしにチャレンジしていきます。まずは、下板に作った窪みの中にほぐした麻紐を入れてください。窪みに入るくらいの少量の麻紐で十分です。麻紐を乗せた上から棒を入れ込み、上板を被せます。次に、棒にアクリル紐を二重に巻きつけたら準備は完了です。
紐を引いて棒を回転させる
上板を他の人に押さえてもらいつつ、紐を引いて棒を回転させてください。この時の回転が速ければ速いほど、火がつきやすくなります。慣れていないと難しく感じるかもしれませんが、何回か繰り返すことで棒が回転しやすくなるはずです。
火がついたら焚き火台へ
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窪みに乗せた麻紐に火がついたら板から取り出し、ほぐした麻紐を軽く被せます。その上から息を吹きかけ、火を大きくしてください。被せた麻紐にも火がついたら焚き火台に乗せ、薪をくべます。薪にも火がついたら、原始的な火起こしは成功です。基本的な方法さえ覚えていれば初心者でも簡単に挑戦できますので、ぜひ頑張ってみてください。
失敗しないコツ
火種に息を吹き込む際には、強い息ではなく優しい息をかけるのが失敗しないコツです。息が強すぎると火種が消えてします。また、焚き火台に乗せた後も息を吹きかけ続け、火を大きく育てることも重要です。