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メスとしての生殖能力があるかもしれない
伝説の鳥は実在した

メスとしての生殖能力があるかもしれない

からだの”右半分がオスで左半分がメスの鳥”を発見!雌雄モザイクが起こる仕組みとは?
(画像=雌雄モザイクでも恋がしたい! / Credit:depositphotos、『ナゾロジー』より引用)

興味深いことに、多くの鳥の卵巣は左側のみが発達し、右側のものは成長途中で退化してしまうことが知られています。

今回発見された鳥の場合、都合がいいことに、右側がオスで左側がメスです。

つまり左のメス側にある卵巣は正常に機能し、メスとしての生殖能力が確保されている可能性があるのです。

もし正常な生殖が行えた場合、右側のオスは遺伝的に兄妹である左側のメスと一緒に、甥や姪にあたるヒナを育てることになるかもしれません。

伝説の鳥は実在した

からだの”右半分がオスで左半分がメスの鳥”を発見!雌雄モザイクが起こる仕組みとは?
(画像=古代中国の伝承にある比翼の鳥は1枚しか翼を持たないために飛ぶためにはオスとメスの2羽が寄り添わなければならない / Credit:wikipedia、『ナゾロジー』より引用)

左右で性別が異なる鳥は、古代の中国の「比翼の鳥」やペルシャの「フマ」など、神話において夫婦円満の象徴や神の使いとして描かれています。

かつてこれらの鳥たちは単なる神話生物と考えられていましたが、雌雄モザイクの研究が進み誕生のメカニズムが解明されたことで、実在するモデルを元にした可能性がでてきました。

もしかしたら今の私たちが神話生物だと思っている他の動物たちも、何らかの遺伝学的な仕組みで説明できる日が来ると考えると、少しワクワクしてきますね。


参考文献

latrobebulletinnews

, wesa

, Carnegie Museum of Natural History

, sciencenews


提供元・ナゾロジー

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