目次
各部詳細と使い勝手をチェック
結論:バイク用レインコートは必要なのか?
各部詳細と使い勝手をチェック
それぞれのレインスーツの細かい部分の造りを、実際に使ってみた感想とともにお伝えします。
透湿レインスーツSTRETCH(ストレッチ)
ワークンの透湿レインスーツSTRETCHは全体的に細身のデザインで、僕的にはちょっとコンビニに寄るといったシーンでも気兼ねしにくいです。結構ストレッチが効くので、動きにくさやきゅうくつな感じもありません。
防水性能に大きく影響する前合わせ部は、止水ジッパーと内部のフラップという組み合わせ。小雨で1時間程度の走行だと結構雨を防いでくれますが、外側のフラップがないため走行時間が増えるとどうしても浸水しやすくなります。ここはバイク専用品と結構差が大きい部分だと感じました。
両サイドと胸元に合計3つのポケットがあり、それぞれフラップや止水ジップで防水加工されています。小銭や鍵など濡れても困らないアイテムを収納する場所には困りません。
裏地はツルツルした素材で、透湿性に関係なく肌触りはペタッとした印象のため、僕はあまり半袖Tシャツに直接は着たくない感じですね。布地のつなぎ目は防水テープで処理されています。
裾のドローコードや腕やボディの絞りはなく、袖口のみ調整可能です。全体的に細身なので一般道ではそれほどバタつきは気になりませんが、この辺りもバイク専用品との差が見られる部分です。
ズボンはお尻側のつなぎ目をなくして防水処理にすることで浸水を減らす工夫がされています。ただし、ずっとシートに押し付けられている部分なので時間が経つとじわっと浸水するのは避けられません。
ズボンのすそはボタンで絞ることができますが、調整幅が決まっているのでシューズやブーツのサイズによっては使いにくいケースもありそうです。ズボンも比較的細身なので、僕は走行時にバタつきを感じたことはありません。
DRYMASTER レインスーツ
今回試着した中で、RSタイチのDRYMASTER レインスーツは一番ゆったりしたサイズ感でしたが、カラーリングやデザインのおかげなのかダボっとした印象は受けませんでした。個人的には一番「プロっぽい」デザインかなと感じました。
前合わせ部分は雨返しが付いたダブルフラップでしっかり作り込まれています。大きめのファスナー金具も操作しやすくてgood。面ファスナーで襟を無段階調整できるため、首にピッタリフィットできるのもライダー向けに細かく作り込まれている部分だと感じました。
表側のポケットは右下に一か所。雨を防ぐフラップはありますが水抜き穴もあるので、濡れても困らないものを入れる場所ですね。
さらに内ポケットもついていますが、防水ファスナーではないのでここも濡れたら困るものは避けたがほうが良さそうです。落としたら困る物を入れる場所としては良いかもしれません。裏地は全面メッシュ仕上げになっていて、半そでTシャツの上に羽織ってもサラッとした着心地でした。
裾は左右二カ所にドローコードがあり、身体のサイズにあわせてバタつきを防げます。
腰と袖も面ファスナーでアジャスト可能。幹線道路や高速道路を走るときにはかなり重宝しそうです。
背中には常時開放の大きなベンチレーションがついています。外気と直接つながるので、かなりムレの軽減に役立ちそうです。
ズボンも裏地は全面メッシュになっています。ちょっと見えにくいですがお尻部分の縫い目を減らし、防水テープされているところは他のモデルと同じ仕上げです。
ズボンのすそは反射板のついた面ファスナーで絞り込めます。全開にするとかなり広がるので、大きめのライディングブーツにも対応できそうです。
イノベーティブストレッチレインスーツ
フラッグシップのイノベーティブストレッチレインスーツは比較的細身のシルエットですが、ストレッチが効いていて動きにくさはありません。今回お借りしたライトストリークカラーは、落ち着いたイメージでちょっとコンビニなどにも立ち寄りやすいイメージです。
二重構造のフロントフラップで、やはりバイク専用品ならではの作り込みといった感じです。襟もライディングを想定して高く作ってあるのですが、絞り調整がついていないので少しヘルメットからの雨だれを感じるシーンがありました。雨風はしっかりと防いでくれます。
ポケットは左右2か所で、雨返しと落下防止のベルクロがついています。
3つの生地を貼り合わせた3レイヤー生地で、メッシュはありませんが裏地はサラッとした触り心地でぺたぺたとした不快感はありません。今回試着したモデルの中では一番生地がしっかりしていますが、厚くて重たい印象はありません。縫い合わせ面やミシン目は防水テープでしっかり処理されています。
左右の袖に調整フラップ、腰回りにはありませんが、比較的細身のシルエットなので幹線道路を走ってもそれほどバタつきは気になりませんでした。
裾のドローコードは左側の一か所のみで、全体を調整する方式です。
バイク向けモデルらしく、背中は全面ベンチレーション付きで快適性を確保しています。
フードは脱着式。走行中は外しておいてヘルメットを脱ぐときだけフードをかぶるなど、シーンに応じて使い分けできます。
ズボンは他モデルと同じように、お尻側の縫い目をなくして防水テープ処理されています。
裾のアジャストフラップは調整幅が広く、シューズを選ぶことはなさそう。
結論:バイク用レインコートは必要なのか?
今回はワークマンのアウトドア用レインコートと、2つのバイク用レインコートを比較しました。
実際に使ってみたうえでの僕の結論を一言でまとめると、ツーリング中の雨などで1時間以上走る可能性があるなら、バイク用レインコートがおすすめです。
小雨~普通の雨量で1時間以内の通勤・通学レベルなら、僕が使っているような汎用レインコートでも大きな不満が出ることは少ないと思います。ただし遠方ツーリング中の雨など、長時間走行する場合は汎用レインコートだと結構身体が濡れる可能性が高いです。
バイク用レインコートは耐水圧の高さやフラップ構造などが汎用モデルと違い、長時間走行での浸水具合がかなり変わってきます。生地の浸透性やベンチレーションなどのムレ耐性、調整によるフィッティングなど快適性も踏まえると、長時間走行時の疲れ具合も軽減してくれそうです。体を濡らさないことは体力の温存にもつながりますので、安全面で考えてもバイク用レインコートの方がおすすめ。
もちろん予算が許すのであれば、たとえ走行時間が短い通勤・通学でもバイク用レインコートがおすすめなのは間違いありません。2着購入する余裕があれば、短い通勤は安い汎用レインコートを使い、ツーリング時はバイク用レインコートを携帯するといった使い分けも良いですね。
ご自身の利用シーンに合わせたレインコートを選んで、雨の日も安全・快適にバイクライフを楽しみましょう。
提供元・Moto Megane
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