糖質オフダイエットしたものの、長続きしなかったり、リバウンドしてしまったという経験はないだろうか?
実はパーソナルトレーナーやスポーツ選手などスタイルのいい人がやっているのは、糖質オフとは真逆の糖質ONダイエット。もちろんスタイルをよくしたいビジネスマンにもおすすめ。
『3食糖質ONダイエット』の著者・坂野晃太さんに、そのメリットとダイエットのポイントを聞いた。
目次
糖質オフのデメリットと糖質ONダイエットのメリットをチェック
・筋肉が落ちやすい→筋肉を維持したまま体脂肪を狙い撃ちして痩せ体質に
・仕事のパフォーマンスが下がる→仕事の能率はそのまま
・一時的に痩せるが続かない→無理なくするっと痩せられる
糖質ONダイエットの5つのポイント
・1.主食となる炭水化物を抜かずに、3食を必ず食べる
・2.脂質は1食あたり15gを目安に
・3.食事の間は4〜6時間の間隔を空ける
・4.たんぱく質と野菜のおかずを一緒にとる
・5.野菜のおかずはたっぷり食べよう
糖質オフのデメリットと糖質ONダイエットのメリットをチェック
数年前から糖質制限や低糖質のダイエットが流行っている。炭水化物を取る食事が悪者かのようになっているが、実は糖質オフこそデメリットが多いという。
むしろ、健康的に痩せるために取り入れたいのは「糖質ONダイエット」。そのメリットを知るために、糖質オフのデメリットと比較した特徴をチェックしてみよう。
筋肉が落ちやすい→筋肉を維持したまま体脂肪を狙い撃ちして痩せ体質に
私たちの体は肝臓や筋肉にある糖質をエネルギー源として使い、生命を維持している。炭水化物をゼロに近づけてしまうと、筋肉を分解してエネルギーにすることになる。つまり糖質制限をすると筋肉が落ちて、代謝も下がり痩せにくい体質になる。
逆に適度に糖質をとっていると、肝臓のエネルギー源が保たれているので、その場合は体脂肪が燃焼される。筋肉を維持して体脂肪を燃やしたいなら、糖質をとってダイエットするほうが賢明なのだ。
仕事のパフォーマンスが下がる→仕事の能率はそのまま
炭水化物はブドウ糖の集合体であるでんぷんを含んでいる。ブドウ糖は脳のエネルギー源になっている唯一の物質で、替えがきかない。ブドウ糖を摂取しないと、脳が働かなくなるばかりか、記憶力も低下する。
働く世代に仕事のパフォーマンスが下がるダイエット法はおすすめできない。炭水化物を適度に摂取したダイエットのほうがいいのは言うまでもない。
一時的に痩せるが続かない→無理なくするっと痩せられる
糖質制限は、糖質をゼロに近づけることで脂肪をエネルギーに変えられる状態にして体をダイエットモードにする方法。肝臓にエネルギー源がない状態なので、空腹感が非常に強く、かなりの精神力がないと続かない。また会食するのが難しくなる。
その点、適度に糖質をとったほうがストレスなく続けられるし、ムダな食欲もわかない。結果として、糖質ONダイエットなら無理なく痩せることができる。
糖質ONダイエットの5つのポイント
糖質ONダイエットを実行するためには、5つのポイントがある。早速、チェックしてみよう。
1.主食となる炭水化物を抜かずに、3食を必ず食べる
炭水化物は太るイメージがあるが、筋肉を残しながら脂肪を減らすためには欠かせないエネルギー源。朝食も夕食も抜かずに3食を食べること。
男性は仕事が忙しいと欠食しがちだが、それもNG。食事を抜くと、その分次の食事のときの吸収率が高まってしまう。朝食を抜く習慣がある人も必ず3食を食べること。
2.脂質は1食あたり15gを目安に
ほとんどの場合、太る原因は糖質のとりすぎではなく脂質のとりすぎにある。男性の場合、揚げ物や焼肉、ラーメン、中華調理など脂質の多い食べ物をとって太っている人が多いのではないだろうか。
脂質を抑えるためにおすすめなのが、コンビニやファミレス、定食屋を利用すること。チェーン店では脂質の量がメニューや商品に書いてあるので、それを参考にして選ぶとよい。意外とグラタンなども食べてよいので、がまんはさほど必要ないことに気づくはず。
3.食事の間は4〜6時間の間隔を空ける
糖と体脂肪が燃えるゴールデンタイムは、食後4時間を過ぎてから。この時間に間食をすると脂肪の燃焼がストップしてしまう。そのため、間食はせずに空腹をつくることが大切。
とはいえ、6〜8時間以上空けてしまうと、今度は筋肉の分解が始まってしまう(睡眠中は、エネルギーをあまり使わないので大丈夫)。食事と食事の間の時間にも気をつけたい。
4.たんぱく質と野菜のおかずを一緒にとる
食事のときは主食と一緒にたんぱく質と野菜のおかずをとってバランスのよい食事にするとよい。たんぱく質と脂質は、筋肉や内臓、血液、ホルモンの材料になるのになくてはならない栄養。
さらに野菜やきのこ類、海藻類も体の調子を整えるビタミンやミネラル、食物繊維の栄養がいっぱい。たんぱく質は男性の場合、1日70gを目安にしっかりと食べよう。
5.野菜のおかずはたっぷり食べよう
ダイエット中でも、ビタミンやミネラル、食物繊維が多い野菜やきのこ類、海藻類は、食べでも問題なし。
食物繊維は1食6gとりたいもの。食物繊維には、糖の吸収をゆるやかにして血糖値の急激な上げ下げを防ぎ、脂肪を排出、食欲を抑えるホルモンを出す働きまである。ダイエットの味方につけたい食べ物といえる。