日本には数え切れないほどの温泉地があり、どこに行こうか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。今回は、関西・近畿にエリアを絞って、おすすめの温泉地を紹介します。気になる温泉地を見つけて、日頃の疲れを癒す旅に出てみてはいかがでしょうか。 

目次
1. 京都府にある温泉
 1.1 嵐山温泉(京都府)
 1.2 天橋立温泉(京都府)
2. 兵庫県にある温泉
 2.1 有馬温泉(兵庫県)
 2.2 洲本温泉(兵庫県)

1. 京都府にある温泉

まずは、京都府にある温泉地から見ていきましょう。

1.1 嵐山温泉(京都府)

嵐山温泉(あらしやまおんせん)は、2004年に開湯した、比較的新しい関西の温泉地。地域活性化の目的で掘り起こしたことがスタートとなっています。

泉質

泉質は、肌にやさしい単純温泉(低張性弱アルカリ性温泉)。神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性等の症状改善や、疲労回復、健康増進などが期待できます。

近隣の観光スポット

嵐山温泉の魅力は、なんといっても近くに観光地が豊富にあることでしょう。嵐山のシンボル「渡月橋(とげつきょう)」は、大堰川(おおいがわ)にかかる約155mの「檜造り」の橋。秋には美しい紅葉の風景をカメラにおさめようと多くの観光客でにぎわう、関西きっての観光スポットです。有名な「鵜飼い」(7月~9月)や「灯篭流し」(お盆)「もみじ祭り」(11月)など、各種イベントもたくさん。イベントのタイミングを合わせて、お出かけするのもおすすめです。

嵐山といえば懐石料理が有名ですが、あまり気負わずに食べられる「鯖寿司」も人気。口コミで好評価を得ているのは、渡月橋から徒歩10分弱のところにある「大善」です。ピリリと酢が効いた鯖寿司のお味もさることながら、昭和レトロな店内の雰囲気も魅力的。サッポロビールのポスターや黒電話は、昭和生まれの人ならきっと懐かしさを覚えることでしょう。

アクセス

嵐山温泉へのアクセス方法は、京都からの場合、JR線「京都駅」からJR山陰本線(嵯峨野線)で約16分、「嵯峨嵐山駅」で下車。大阪からの場合、阪急「梅田駅」から阪急京都線「桂駅」経由。嵐山線で約47分「嵐山駅」で下車。

1.2 天橋立温泉(京都府)

天橋立温泉(あまのはしだておんせん)は、関西を代表する景勝地「天橋立」のほとりにある温泉地です。温泉ブームの流れに乗って掘削をはじめ、1999年に温泉を発見。その後、各旅館やホテルへ引湯され、多くの観光客が訪れるようになりました。

泉質

泉質は、含弱放射能・鉄(Ⅲ)ナトリウム-塩化物泉(等張性中性低温泉)。日本では数すくない「三大希少泉質」のうち、二つ(放射能泉・含鉄泉)も満たす名湯。さらに塩分も多く含まれるため、湯冷めしにくく、温泉の保温効果が持続することが期待できます。

効能としては、放射能泉による免疫力や自然治癒力アップに加えて、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、うちみ、くじき、痔疾、冷え性、慢性消化器病、慢性皮膚病、やけど、切り傷などの改善や、病後回復期、疲労回復、健康増進などがあげられます。

近隣の観光スポット

天橋立は、日本三景の一つにも数えられる観光地。8,000以上とも言われる松の木が立ち並ぶ砂浜です。日本の国産みの神である「イザナギ」と「イザナミ」がこの地で落ち合ったという、神秘的な言い伝えも残されています。

天橋立をカメラにしっかり収めたい!という人は、北側にある「天橋立傘松公園」へ。ここで股のぞきをすると、天橋立、空、海が勢いよく天に昇っていく龍のように見えるといわれています。とても縁起が良い場所なので、ぜひ足を運んでみてください。龍神様にあやかって運気アップできそうな開運スポットでもあります。

アクセス

天橋立温泉へのアクセス方法は、京都からの場合、JR「京都駅」から特急はしだてに乗って「宮津駅」や「天橋立駅」まで約2時間で着きます。

大阪からの場合、大阪駅からJR福知山線で約100分 の「福知山駅」で京都丹後鉄道に乗り換えて、約40分で「宮津駅」や「天橋立駅」に到着するという方法があります。

2. 兵庫県にある温泉

続いて、兵庫県にある温泉を紹介します。

2.1 有馬温泉(兵庫県)

有馬温泉(ありまおんせん)は日本最古の温泉といわれる、関西の奥座敷。かの豊臣秀吉公が愛した温泉地としても知られています。歴史の深さもさることながら、温泉成分が多いのも特徴。7つもの成分(単純性温泉、二酸化炭素泉、炭酸水素塩泉、塩化物泉、硫酸塩泉、含鉄泉、放射能泉)が混合した、ありがたい温泉なのです。

泉質

有馬温泉には、「金泉」と「銀泉」と呼ばれる、2種類の源泉が湧いています。湯巡りをして入り比べながら、お気に入りを見つけるのが旅の醍醐味。それでは、「金泉」と「銀泉」の泉質や効能をみてみましょう。

金泉は、有馬温泉古来の鉄分と塩分を多く含んだ、赤茶色の温泉。効能は、慢性婦人病や高血圧、冷え性、腰痛、筋・関節痛、末梢結構障害などの改善が期待できます。またメタけい酸が豊富で、美肌へ導くとされていることも人気のポイント。

一方、銀泉は、炭酸泉とラジウム泉(ラドンとよばれる気体の放射能物質)の混合。炭酸泉の作用で毛細血管を拡張させ血流を促すだけでなく、放射能泉の効果で全身の組織を活性化させ自然治癒力を高めるとされています。

効能としては、硬直性脊椎症、関節の退行性症状、慢性多発性関節症、脊椎の退行性疾患、慢性通風、関節、筋肉リウマチ、軽度の末梢性動脈血行障害、更年期障害、気管支性ぜんそくなど、幅広い症状改善に効果が期待できます。

近隣の観光スポット

有馬温泉は、温泉もさることながら昭和レトロな街並みも人気。有馬商店街でお土産を買ったり、食べ歩きをしたり...と、ぶらり散策するのがおすすめですよ。なかでも、一枚一枚、丁寧に手焼きされた「炭酸せんべい」は、要チェック! サクッとした心地よい食感と、塩気&甘さのハーモニーが絶妙。お土産としても喜ばれます。

アクセス

有馬温泉へのアクセス方法は、JR「大阪駅」からだと、JR神戸線「三ノ宮駅」で下車。そして、神戸市営地下鉄「谷上駅」までいって、神戸電鉄「有馬口駅」へ。そこから「有馬温泉駅」まで向かいます。

2.2 洲本温泉(兵庫県)

洲本温泉(すもとおんせん)は、城下町・兵庫県洲本市の沿岸に広がる温泉地です。開湯は昭和ですが、2018年には新しい源泉が開湯! 白濁したアルカリ性単純温泉は「お肌がなめらかになる」と、より一層注目されるようになりました。

泉質

もともとの泉質は、ラドンを含む、単純弱放射能温泉。免疫力アップに加えて、神経痛や筋肉痛、痔、五十肩、冷え性、リウマチ、消化器官など、さまざまな症状改善に効果があるといわれています。

近隣の観光スポット

風景の美しさも洲本温泉ならではの魅力。大阪ベイエリアや関西国際空港の夜景を臨むことができ、ムードたっぷり!関西のデートスポットとしてもおすすめです。

洲本温泉があるエリアは、遠浅のビーチ(大浜海岸)があり、海水浴場としても人気。夏場は多くの家族連れ観光客でにぎわいます。海水浴とあわせて宿泊や日帰り入浴を楽しむのも良いでしょう。

観光をするのであれば、ぜひ洲本城跡へ足を運んでみましょう。高台から大阪湾や関西国際空港を一望でき、なんといっても見晴らしが素晴らしいのです。旅行の記念撮影にはピッタリのスポットですよ。

山頂にある石垣は、「風化しているところに歴史を感じる」「いまにも崩れそうで迫力がある」といった声が多く寄せられています。歴史好きな人、史跡巡りがお好きな人はきっと楽しめるでしょう。

アクセス

洲本温泉へのアクセスは、大阪・梅田より、高速バス「洲本高速バスセンター行」で約2時間。神戸からだと、JR三ノ宮駅から高速バス「洲本高速バスセンター行」で1時間20分。