宇宙服の構造
船外活動は通常、休憩無しで6時間以上続きます。
そのため宇宙服では、宇宙飛行士がトイレに行く必要がないように、最大吸収衣服 ( MAG )と呼ばれるものを中に着用しています。
これはつまり大人用オムツです。

また、初期の与圧服は3層だったものも、現代の宇宙服では16層で構成されています。
宇宙服は、呼吸、温度制御、通信技術、運動、体液収集システム、酸素供給の機能を備えます。
水酸化リチウムキャニスターは、宇宙服内から二酸化炭素を取り除きます。
こうした制御は、宇宙服の前面に取り付けられた制御パネルで操作することができます。

宇宙服は大型で適切なサイズにカスタマイズすることが難しいものとなっています。
そのためNASAは2019年3月には、すべての女性宇宙飛行士の船外活動を中止しています。
NASA現在は、すべての宇宙飛行士の個々の体型に合わせたオーダーメイドの宇宙服を設計しようとしています。
今の所、宇宙服は大型で、個々人に合わせられていないため、長時間着用すると関節の痛みや腫れ、腰痛を引き起こす可能性がり問題を抱えています。
しかし、それも長く続く問題ではなくなるかもしれません。
かなり進歩しているようでも、まだまだ進化の余地をのこしている宇宙服。
今後どのように変わっていくのでしょうか。
参考文献
Spacesuits – a look at their history(zmescience)
Celebrating 50 Years of Spacesuits, Featuring the Early Pressure Suits(NASA)
提供元・ナゾロジー
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