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バランスに優れるカローラ クロス、タフでワイルドなRAV4
洒落た顔とプロポーションが特徴の新型ヴェゼル
バランスに優れるカローラ クロス、タフでワイルドなRAV4
SUVにとって重要な荷室の広さは、後席を立てたままでカローラクロスが487リットル(上画像)、RAV4が580リットル(下画像)と、どちらもクラストップレベルの容量を持つ。
RAV4はゴルフバッグを横にして4つ積み込むことも可能な広さ。
いっぽうカローラ クロスは荷室の開口部を720mmと低くしているため、荷物の積み下ろしがしやすいというメリットがある。
後席を倒した時の荷室の形状には両車の違いが表れる。
RAV4は床がほぼフラットになり、車中泊などもしやすそうな形状。
対するカローラ クロスは大きな段差ができてしまう。フラットにするためにはオプションのラゲッジボードが必要だ。
エンジンのラインナップは、
カローラ クロス:1.8リッターのガソリンとハイブリッド
RAV4:2リッターのガソリンと2.5リッターのハイブリッド
価格帯は下記の通りだ。
カローラ クロス:199万9000円〜319万9000円
RAV4:274万3000円〜402万9000円
価格帯としては重なるところもあるものの、やはりそれなりの価格差がある。
だが今回両車を比較してみたところ、ユーティリティや使い勝手に関しては、それほど大きな差はなかった。であればむしろコンパクトかつリーズナブルなカローラ クロスのほうがいいと感じる人もいるだろう。
いっぽうRAV4はカローラ クロスとは明確に異なるキャラクターをもっている。
ワイルドなルックスもさることながら、悪路走破性などを重視する人にとってはRAV4のタフな走りは大きな魅力だ。
バランスがよくコストパフォーマンスに優れたカローラ クロスに対して、個性的なデザイン、キャラクターを持つのがRAV4といえるだろう。
洒落た顔とプロポーションが特徴の新型ヴェゼル
カローラクロスと比較されるライバルといえば「ホンダ ヴェゼル」だろう。
2代目となるヴェゼルはカローラクロスより少し早い2021年4月にデビュー。
フィットと同じプラットフォームをベースとし、ボディサイズは全長4330mm✕全幅1790mm✕全高1590mmとカローラクロスよりひと回りコンパクトだ。
正確に言えばヴェゼルはBセグメント、カローラクロスはCセグメントということになるが、価格はほぼ同等だから、この2台を比べるユーザーは少なくないはずだ。
しかしながら2台のキャラクターはかなり異なる。
「アーバン・アクティブ」をデザインコンセプトに掲げるカローラクロスは、全体に奇をてらうことのないオーソドックスな造形で、どこかファミリーカー然とした雰囲気がある。
いっぽうヴェゼルはホンダが「クーペプロポーション」と呼ぶように、かなりスポーティでパーソナルな印象だ。
とくに特徴的なのがフロントマスク。近年、グリルを大型化してインパクトを強めるというデザイン手法が主流だが、ヴェゼルのグリルにはフレームがなく、ボディと同色に塗られるため、すっきりとスマートな印象を受ける。