なぜ張力に耐えられるのか?

チーターの100倍の加速!?「スリングショットスパイダー」はパチンコのように”自らを弾き飛ばして”獲物をとらえる
(画像=ペルーの熱帯雨林を散策中の研究チーム/Credit: Geoff Gallice、『ナゾロジー』より 引用)

一番の謎は、小さなスリングショットスパイダーが、張力線を引いた状態で何時間も待機できるエネルギーをどこに持っているのかということです。

バムラ氏によると、張力線を引っ張るには少なくとも200ダインの力が必要で、わずか1ミリしかないクモには途方もないエネルギーです。(1ダイン=1グラムの物体に作用して、毎秒毎秒1センチメートルの加速度を生じさせる力の大きさ)

体のサイズを考えると、筋肉に頼っているとは思われません。

そこでおそらく、張力線を引っ張った状態でもエネルギーを消費しないですむような「ラッチ(掛け金)構造」を利用していると予想されます。

バムラ氏は「そうでなければ、2〜3時間も引き金を引いた状態で待機し、結果ゲットできたのか小さな蚊くらいでは割に合わないでしょう」と話します。

しかし、この秘密はまだ解明されていません。

チームは現在、新型コロナの影響で調査を中断しており、状況が好転次第、現地に戻って調査を再開するとのことです。

研究の詳細は、8月17日付けで「Current Biology」に掲載されています。

Ultrafast launch of slingshot spiders using conical silk webs

reference: phys, iflscience / written by くらのすけ

提供元・ナゾロジー

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