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「需給ひっ迫注意報」発令
電力不足の背景には太陽光発電の弱点も

三井住友DSアセットマネジメント株式会社は、マーケットレポート「空梅雨と猛暑で深刻化する『電力不足』」を7月7日(木)に発行しました。

「需給ひっ迫注意報」発令

経済産業省は6月26日、東京電力管内に「需給ひっ迫注意報」を発令。この注意報は、電力需要に対する供給の余力を示す“予備率”が5%を切る場合に出されます。

今回は、予備率の見込みが27日の16時~16時30分で4.7%、同16時30分~17時で3.7%となったために発令されました。

この状況に対し、停止していた火力発電所を急ぎ再稼働させたこともあり、注意報は6月30日にひとまず解除されています。

電力不足の背景には太陽光発電の弱点も

電力不足の背景には、記録的な空梅雨や猛暑による冷房需要の急増がありますが、近年拡大している再エネ発電(太陽光発電)の弱点ともいえる仕組みも関係しているようです。

現在、東京電力管内の太陽光発電の能力は約1300万キロワット。ピーク時の電力需要は約5000万キロワットとされており、電力需要の約4分の1を太陽光だけでまかなえる状況だといいます。

しかし、太陽光の発電出力は正午にピークを迎え、ゼロになる日没まで低下し続けるとか。ところが、最近では夕方に暑さが残ることも多く、発電出力が低下するなかでも需要は高止まりするため、電力不足に陥るということです。