重力波が開く新たな物理学

(画像=LIGOは90度に直行する2本の腕からなる。それぞれの腕の長さは4kmにも及ぶ / Credit:LIGO、『ナゾロジー』より引用)
今回の研究により、重力波を用いることで観測不可能であったダークマターを観測する道が開けました。
重力波を用いた観測は、質量を持つ存在全てに対して有効です。
現在、観測装置のLIGOの性能は加速度的に伸びており、比較的波の小さい中性子星からの信号でも、半径3億2000万光年の範囲からの重力波であれば的確にとらえられるようになる予定。
また規模が大きなブラックホール同士の衝突の場合は、29億光年の距離からの重力波をとらえることが可能となるようです。
この範囲内にダークマターの集積地や未知の物理現象が存在していれば、重力波の乱れを通して、存在を探知することが可能となるでしょう。
もしかしたら今後数年で「ダークマターの初観測に成功」という記事が新聞をにぎやかすかもしれませんね。
参考文献
phys
提供元・ナゾロジー
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