明日、どうしても早起きしなければならない。でも、そんな日の前に限ってなかなか眠れない。お困りですね。

 今回はそんな時のために、筆者が独自に構築した睡眠メソッドをご紹介します。筆者はメソッドを構築して以降、眠れぬ夜を過ごしたことはありません。

■ 「眠くなる」メカニズム

 筆者の睡眠メソッドは、大学時代に構築しました。事の発端は「量子力学」の分厚い参考書の存在。

 当時の状況までは覚えていませんが、どうしても「量子力学」の単位を取る必要があり、仕方なく参考書を読んでいました。が、毎回強烈な眠気に襲われ学習意欲を妨害。気が付くと寝てしまっていたのです。

 もちろん、他の参考書でも眠くなることはありましたが、「量子力学」の絶対的な魔力は他の追随を決して許しませんでした。

 この魔力を逆手に取り、どうしても眠れない夜は「量子力学」の参考書を読んだりしていましたが、如何せん参考書が分厚くて重い。そこで「何故この参考書を読むと眠くなるのか」を、独自で研究し始めました。これが解明できれば、重い参考書がなくてもすぐに眠れるはずなのです。

 生まれて初めて自分自身と腹を割って向き合ったところ……結果は驚くほど早く出ました。

 筆者は「量子力学」に全く興味がなかったのです!!!

 さらに突き詰めたところ、興味がないことに対し、脳のリソースを割けば割くほど眠くなるという結論に達しました。では、単に「量子力学」のことを考えていれば眠くなるのではないかと思いましたが、そもそも興味がない上に、内容もよくわかっていないため、考える事もできません。

 この興味がないことに脳のリソースをより多く割くため、構築したものが「どうでもいい脳内野球」です。

■ 「どうでもいい脳内野球」の全貌

 「どうでもいい脳内野球」は、単純に言ってしまえば「自分の中で本当にどうでもいいと思っている人」を 9人思い浮かべ、その 9人で野球チームを編成することにあります。

どうしても眠れない夜に新提案「どうでもいい脳内野球」のススメ
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

 コツは「本当にどうでもいい人」、言い換えると「本当に興味のない人」を選出することです。それではメソッドを開始しましょう。

【どうでもいい脳内野球】

  1. 部屋を暗くして、寝床につきます

  2. 全身の力を抜き、目を閉じて、ゆっくりと深呼吸を 2回します

  3. 自分が思う「本当にどうでもいい人」を 9人想像します

  4. 想像した 9人で野球チームを編成、選ばれし 9人の「本当にどうでもいい人」がそれぞれ持つであろうと思われる特性を勝手に想像し、適切なポジション、打順を考えます

  5. それでも眠れない場合は「本当にどうでもいい人」を新たに 9人想像します

  6. 新たに想像した 9人で別の野球チームを編成、同様に適切なポジション、打順を考えます

  7. まだ眠れない場合、その2つのチームで試合を開始します
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 これは「本当にどうでもいい人」のことを想像することで、興味がないことに対して脳のリソースを割かせています。作業が 9人分あるため、脳にさらなる負担を強います。

 さらには「本当にどうでもいい人」 9人に対して「ポジションと打順を割り当てる」という、意味のない作業を強いることで、より眠気を誘うようにプログラムされています。