昨今、地方議会で寝てしまう議員の件が話題となっています。

せっかくの機会なので、議会において「寝ちゃう議員」が発生しがちなシーンについて、私から少々補足説明をさせていただきます。

地方議会で寝ちゃう議員の睡眠ポイント
(画像=Tabata Art Studio/iStock、『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

議会中寝てしまう議員に対する私の考え

全国の議員や市民の皆さまに聞いたところによると、地方議会で「寝ちゃう議員」は、もうどこの議会にもいるようです。

それを、誰かが公の場で「言うか言わないか」の話、というのが残念ですがおよそ全国の「地方議会のスナップショット」ということのようです。

私の見解としては、もちろん寝るべきではない、と思いますが「騒ぐよりマシ」と思っています。あくまで個人的な見解ですが、議場での議員の振る舞いとして「お行儀良い順」をつけるとすると

しっかり起きて聞いている → なんとか寝ずに起きている → 寝ている → 騒ぐ

となります。

では、地方議会の現場で「寝ちゃう議員」は、どんなときに寝てしまうのでしょうか?私の地元である佐倉市議会の流れをもとに簡単にまとめておきます。

議案の審議では議員は寝ない(はず)

佐倉市の本会議では、通常初日に議案が上程されて、最終日に採決されます。ここでは、議会審議の中で最重要と考えられる「市長提出議案」に絞って説明します。

下図をご覧いただければわかるとおり、市長提出議案について、本会議で議員と行政がやりとりするシーンは、佐倉市議会の場合実質的には招集日(初日)の「質疑」くらいです。

地方議会で寝ちゃう議員の睡眠ポイント
(画像=『アゴラ 言論プラットフォーム』より引用)

ちなみに、上程された議案は本会議初日に各常任委員会に振り分けられて、そこで審議されるのですが、さすがにこの常任委員会の審議中に居眠りをする委員は見たことがありません。

本会議最終日の討論があまりに長いと寝てしまう議員が発生する可能性もありますが、それは非常に稀なケースといえます。また、採決(賛否の表明)時に寝てしまうとすれば、それは病気でしょう。

つまり、議案審議については、これはあくまで佐倉市議会での3年半での経験からいう限り、「寝ちゃう議員」はほぼいないと考えられます。