お風呂の排水溝やシャンプーボトルの底、石鹸箱、風呂桶などに付着しているドロっとした汚れが気になっている方は多いのではないでしょうか。実は、この汚れはロドトルラという酵母菌の繁殖で、一般的にピンク色のように見えます。放っておくと繁殖してしまい、掃除してもすぐにまた目立つようになります。当記事ではこの厄介なロドトルラの除去方法と予防法をご紹介します。

目次
お風呂のピンクカビの正体は?
お風呂のピンクカビを除去する方法

お風呂のピンクカビの正体は?

お風呂のピンクカビの正体は?!汚れの原因から除去する方法まで徹底解説!
(画像=『工具男子』より引用)

浴室の床や排水溝によく見られるピンク色の汚れは、カビの一種と思われがちですが、実はカビではありません。実はロドトルラという酵母菌の一種なのです。以下、詳しく見ていきましょう。

「ロドトルラ」と呼ばれる酵母菌の一種

お風呂のピンクカビの正体は?!汚れの原因から除去する方法まで徹底解説!
(画像=『工具男子』より引用)

ロドトルラは一般的な空気中のカビで、湿った場所を好むため、浴室だけでなくキッチンやトイレなどでも繁殖することがあります。カビよりも繁殖速度が速いので、湿った場所に付着すると、たちまち広がってしまいます。

付着したときはまだ無色なので、繁殖しているかどうかわかりにくいのですが、3日ほど経つとピンク色が見えてきます。ロドトルラはカビの前段階の汚れといえるので、早めに除去することがカビ予防には重要です。

また、ロドトルラ自体は人体に無害とされていますが、放置して黒カビが繁殖すると、特に赤ちゃんなど免疫力の低い高齢者にとっては健康を害する可能性がある厄介な汚れです。そのため、早めに除去するようにしましょう。

繁殖原因は「水分」「温度」「栄養分」の3つ

お風呂のピンクカビの正体は?!汚れの原因から除去する方法まで徹底解説!
(画像=『工具男子』より引用)

ロドトルラは好きな環境が決まっています。その要素とは、水分、温度、栄養分です。ロドトルラは空気中に浮遊している酵母菌ですが、水分のある場所に付着すると、すぐに増殖を始める性質があるのです。

冷蔵庫の氷水タンクで増殖することもあります。ロドトルラは温度と栄養を必要とするが、何よりも湿気が大好きです。ロドトルラは、黒カビと同様、20℃~30℃の温度を好むと言われています。

お風呂のピンクカビの正体は?!汚れの原因から除去する方法まで徹底解説!
(画像=『工具男子』より引用)

そのため、梅雨から夏にかけて繁殖しやすくなります。また、入浴後は季節に関係なく温度が高いので、ロドトルラにとっては絶好の繁殖場所となってしまいます。

実はロドトルラは、水分さえあれば、あまり栄養がなくても繁殖できます。また、栄養分があるとロドトルラの繁殖が促進されてしまいます。

浴室内の栄養分となるのは、皮脂や石鹸カスです。シャンプーボトルの底にロドトルラがたくさんいるのは、石けんカスが豊富な栄養源だからです。

お風呂のピンクカビを除去する方法

お風呂のピンクカビの正体は?!汚れの原因から除去する方法まで徹底解説!
(画像=『工具男子』より引用)

お風呂のピンクカビの正体がわかったところで、ロドトルラを撃退する掃除方法について見ていきましょう。カビと違ってピンクカビは簡単に落とせますが、除菌しないと再発しやすいので、掃除と除菌を同時に行うとよいでしょう。

ピンクカビの除去①お風呂用洗剤を使う

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(画像=『工具男子』より引用)

使わなくなった歯ブラシやスポンジにバスマジックリンなどのお風呂用洗剤をつけ、ゴシゴシと洗うと落とすことができます。

また、バスマジックリン泡立てスプレーを塗って10分ほど放置すれば、ゴシゴシこすらなくても落とせます。汚れがピンクから黒に変色してしまうと落ちにくいので、早めに落とすとよいでしょう。

ピンクカビの除去②消毒用エタノールを使う

お風呂のピンクカビの正体は?!汚れの原因から除去する方法まで徹底解説!
(画像=『工具男子』より引用)

消毒用エタノールは薬局で手に入ります。エタノールはピンクカビに効果的です。ピンクカビ用のスプレーも販売されていますが、エタノールの原液を購入し、100均のスプレー容器に3分の1の水を入れて使用するとよいでしょう。

汚れにスプレーした後は、15分ほど放置してください。汚れが目立つ場合は、スプレーの上にキッチンペーパーをかぶせるとより効果的です。

浴室の壁、床のタイルの目地、浴槽のコーキング、玄関ドア周りなど、カビが生えやすい場所の掃除に使えます。

つけ置きした後は、必ず冷たいシャワーの水で洗い流してください。温水シャワーはカビが生える原因になるので厳禁です。

ピンクカビの除去③重曹を使う

お風呂のピンクカビの正体は?!汚れの原因から除去する方法まで徹底解説!
(画像=『工具男子』より引用)

重曹を使ったピンクカビ退治は、台所にある重曹をそのまま使うだけなので、水に溶かすなどの面倒な準備は必要ありません。

まず、シャワーをかけて、赤カビの周辺を湿らせます。そして、重曹を粉のまま振りかけます。重曹の粉は、赤カビを少し覆う程度にしましょう。

お風呂のピンクカビの正体は?!汚れの原因から除去する方法まで徹底解説!
(画像=『工具男子』より引用)

次に、掃除用のスポンジを使って、重曹でピンクカビをこすり落とします。重曹のジャリジャリした動きで、きれいに落とすことができます。最後に、シャワーでよくすすいで完了です。

このように、「かける・こする・すすぐ」の3ステップでピンクカビはキレイになります。壁のカビは、スポンジに重曹をふりかけてからこすりましょう。また、少量の水に重曹を溶かしてペースト状にしたものを塗るのも効果的です。

ピンクカビの除去④塩素系漂白剤を使う

お風呂のピンクカビの正体は?!汚れの原因から除去する方法まで徹底解説!
(画像=『工具男子』より引用)

アルコールスプレーが使えない場合は、お風呂のカビ掃除用の塩素系漂白剤でピンク色の汚れを落とすことも可能です。

前述の通り、ピンクカビはカビと同じ菌類のカテゴリーなので、モールドキラーなどの塩素系漂白剤で簡単に除去することができます。

ピンクカビに塩素系漂白剤をスプレーし、20分ほど放置した後、シャワーでよく洗い流します。ただし、塩素系漂白剤を使用する際は、必ず換気を行い、ゴーグルやゴム手袋で目や皮膚を保護してください。

塩素系漂白剤は酸素系洗剤と混ぜると有毒ガスが発生して大変危険なので、クエン酸やサンポールなどの酸性洗剤と混ぜずに、必ず塩素系漂白剤だけで使用するようにしましょう。