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明治安田生命J1リーグは2022シーズンの折り返し地点を過ぎ、クラブごとの目標が明確化してきた。多くのクラブが目標に向け、足りないパーツを補うべく補強に動いている。
獲得した選手を登録できる期間(Jリーグ夏の移籍ウインドー)は、7月15日(金)から8月12日(金)まで。試合に出場できるようになるのは登録開始以降だが、すでに複数の選手の移籍が発表されている。
ここでは、7月5日時点で正式に発表されているJ1リーグ選手の主な移籍情報をまとめよう。特にはフォワード(FW)選手の大移動に注目だ。
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上田綺世(鹿島アントラーズ)
移籍先:サークル・ブルージュKSV/ベルギー
J1リーグ前半戦の得点ランキングトップだった鹿島アントラーズのFW上田綺世だが、このタイミングで海外挑戦を決意した。日本人FWでは図抜けたシュート技術を持つストライカーであり、ヨーロッパの舞台でどういったプレーをみせてくれるか楽しみだ。
一方、J1優勝を目指す鹿島にとっては、上田と鈴木優磨の2トップが大きな強みだったことを考えると大きな痛手だ。エヴェラウドや染野唯月といった既存のストライカーが奮起してくれることに期待するか、新たなストライカーを獲得するかの選択を迫られることとなる。決定力に優れた即戦力を獲得できればベストだが、クラブの選択はいかに。
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鈴木武蔵(KベールスホットVA/ベルギー)
移籍先:ガンバ大阪
上位進出どころか、J1残留争いに巻き込まれているガンバ大阪。得点数、失点数ともに今ひとつの状況で、クラブが選択したのは得点力の増強だった。2019年には日本代表に選出されたFW鈴木武蔵を、ベルギー1部のKベールスホットVAから完全移籍で獲得となった。
昨2021/22シーズンのベルギーリーグでは1得点に終わり、チームは最下位。日本代表復帰を目指す鈴木にとっては勝負の移籍となるだろう。スピードと高さを兼備するストライカーだが「ゴールを決める」そして「ワールドカップ出場」という目標を両立できるだろうか。
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ブライアン・リンセン(フェイエノールト/オランダ)
移籍先:浦和レッズ
J1第19節までを終え、失点数はリーグ最少で堅守を誇る浦和レッズ。しかし、ボールを保持しチャンスは構築できているわりに得点が奪えず、11位にとどまっている。そこで課題を解決すべく獲得したのが、FWブライアン・リンセンだ。
オランダ1部エールディビジのチームを渡り歩き、フィテッセ時代の2019/20シーズンには得点ランキング2位となったリンセン。絶妙なポジショニングを武器に直近のシーズンでも二桁得点を奪っているストライカーであり、求めるのは「得点」に尽きるといえるだろう。