人生の選択肢が多様化するにつれて「仕事で稼ぐお金」も多様化しています。
ボーナスや退職金は、どんな仕事でも当たり前に受け取れるわけではありません。働き方が多様化するということは、収入の状況も多様化しているということを意味します。「退職金がない」のが珍しくない時代、老後のためにどういった準備をしておく必要があるでしょうか。
3つのポイントで解説します。
目次
働き方の多様化と三大支出
退職金がないひとのお金の貯め方と考え方
働き方の多様化と三大支出
学校を卒業したら定年まで一つの会社に勤める。そして、退職時には退職金を受け取り、年金を受給しながら趣味や旅行を楽しむ。日本のアニメやドラマで描かれる、一つの人生のかたちです。一昔前まではこのような終身雇用のサラリーマンの人生設計が一般的でしたが、現在は「色々な仕事のかたち」「多種多様な人生のかたち」を自由に選択しやすい時代になりました。
フリーランスとして自らの特技を生かして報酬を得ている人がいれば、世界を飛び回って仕事をする人もいます。いくつもの資格を駆使して個人で事務所を運営している人や、若くして事業を立ち上げる人もいるでしょう。同じ会社に勤めるのも一つの働き方ですが、キャリアや目指す生活に合わせて職場や仕事を変えるというやり方もあります。
働き方が多様化しても、人間の基本的な生活はそう大きくは変わりません。つまり働き方に関わらず「人生の三大支出」と呼ばれる資金が必要であることは変わらないのです。フリーランスとして働いていても、会社員として勤めていても老後はやってきます。住宅を購入するためには住宅資金が必要になり、子供が産まれれば教育資金も準備しなければいけません。
退職金がないひとのお金の貯め方と考え方
将来のお金の問題で大切なことは「働き方が変わると、人生もお金の使い方も変わってしまう」と考えることではなく、「働き方が変わっても、住宅資金・教育資金・老後資金(三大支出)は変わらない」と理解し、働き方や収入の状況に合わせて資金の準備をすることです。働き方が多様化しても、「支出の基本」や「お金を貯めることの基本」は変わっていないのです。
言い換えれば、退職金がないからまとまった額のお金を得ることが難しいと考えるのではなく、自分の仕事やライフスタイルに合った貯め方を考える必要があるということです。必要資金を試算し、色々なサービスを比較検討して支出に備えることが重要です。