秀吉が築いた町「長浜」、東海道と北国街道が交わる交通の要衝として、各地の文化を取り入れ、明治期に入ってもいちはやく近代化を推進しました。そんな、歴史と文化を今に伝える、古い建物や景観が多く残されています。琵琶湖をはじめ、豊かな自然にも恵まれ、唯一無二の魅力を持つ町と言えるでしょう。
そんな長浜でぜひ訪れていただきたい筆者厳選のスポット、グルメ、おみやげをご紹介してまいります。
目次
黒壁スクエア
長浜の歴史スポット
長浜郊外のおすすめスポット
長浜のグルメ
長浜のおみやげ
まとめ
黒壁スクエア
黒壁スクエアとは?
長浜駅の東側に、大手門通りというアーケード街を中心に、伝統的な建物で営業する魅力的なお店やレストラン、お寺や博物館などが集まっている一画があります。ここは「黒壁スクエア」と呼ばれていますが、実は明確にどこからどこまでが黒壁スクエアだという定義はありません。
昭和40年ごろ、郊外に大型店舗が次々と進出した影響で、商店街はすっかりさびれてしまい、シャッター通りになっていました。この頃、商店街を訪れる人は月間でわずかに4千人ほどだったと言います。それが、令和2年(2020年)には、なんと累計来場者集5,000万人を達成したのです。

これは、株式会社黒壁の取り組みによるものなのですが、地方創生のお手本とも言える事例です。伝統的町並みを維持しながら、発展させるために、古い建物を改装し店舗にしていったのです。保存しながら活用して行くという手法です。この動きに町の商店主たちも呼応し、黒壁グループとして参加しました。今では、黒壁直営店+黒壁グループ協議会の合計23店舗が営業しています。
さきほど、明確にどこからどこまでが黒壁スクエアという定義は無いと申し上げましたが、これはグループに加盟していない店舗も多く存在するためで、あえて「黒壁スクエア」を定義するなら、23店舗の総称と言ったところでしょうか。


こうして、伝統的町並みの中に、魅力的なお店が点在する、すばらしい観光スポットができあがりました。
壁グループのお店
黒壁スクエアには、どういったお店があるのが具体的にご紹介して行きましょう。
1.【黒壁ガラス館】


黒壁スクエアで最初にできたお店です。もともとは「黒壁さん」という愛称で呼ばれた銀行だった建物を改装したものです。黒壁スクエアの名称もここから来ています。2020年12月から2021年4月にかけて耐震化工事に伴いリニューアルされました。
海外・国内で視察、買い付けにより収集された様々なガラス製品が販売されています。手軽に買えるものから、豪華なものまで、幅広く品ぞろえされています。
- 住所:滋賀県長浜市元浜町12-38
- 営業時間:平日11:00~16:00、土日祝10:00~17:00
- 定休日:なし
2.【黒壁AMISU】


AMISUとは「見立て」を意味する言葉で、湖北の地の空気を見立てて、その土地のおいしものを届けるというコンセプトのお店です。こだわりのあるお土産物屋さんといった感じですね。滋賀県のお茶や、琵琶湖淡水パール、地元のお酒などもあります。
- 住所:滋賀県長浜市元浜町8-16
- 営業時間:平日11:00~16:00、土日祝10:00~17:00
定休日:なし
【MONOKOKORO(モノココロ)】

モノココロとは「モノと出会って心が弾む」という意味で、ブランドマネージャーが集めてきた「日々の暮らしをちょっと楽しくするアイテム」を取りそろえたセレクトショップです。黒壁AMISUのお隣にあるお店です。バック、衣類、グラス、マグカップ、ボトル、アクセサリー、ステーショナリーなど、おしゃれな日用品がそろっており、見ているだけでも楽しくなります。
- 住所:滋賀県長浜市元浜町7-11
- 営業時間:平日11:00~16:00、土日祝10:00~17:00
- 定休日:木曜日
ここでご紹介した3店舗は、いずれも黒壁直営店です。他にもたくさんお店がありますので、ぜひ黒壁スクエアをぶらぶらしながら、お気に入りのショップを見つけてください。飲食店に関しては、後ほど少しご紹介します。
海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館
「海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館」が、2020年7月にそれまで別々にあった「海洋堂フィギュアミュージアム黒壁」と「海洋堂カプセルミュージアム」を統合する形でリニューアルオープンしました。
もともと、モノづくりの伝統が残る長浜の地に、モノづくり集団である海洋堂がふさわしいと、黒壁が誘致して、ミュージアムがオープンすることになったそうです。

アーケード街の中で、ひときわ目立っていますので、すぐに見つけられます。

展示室には、昔のヒーローもの、アニメのキャラクター、ネイチャー系、文化財系など、さまざまな分野のフィギュアが所狭しと並んでいます。自分のお気に入りのキャラクターを探してみましょう。撮影も可能です。

ブームを巻き起こした食玩もたくさん展示されています。これ集めたな・・・というものがきっとあるでしょう。

展示室の入口にある北斗の拳の大型フィギュア。ここまで大きくなっても、雑な感じは全くなくすばらしい出来栄えです。

無料で入れるお土産コーナーも充実しています。常時100以上のタイトルが揃い、毎月新しいものが追加されるガチャコーナーもあります。
- 住所:滋賀県長浜市元浜町13-31
- 営業時間:10:00~17:00(最終入館は閉館の30分前まで)
- 休館日:不定期(随時臨時休業あり、公式サイトをご確認ください)
- 入場料:大人900円 小中学生500円
長浜の歴史スポット
ここからは、長浜の歴史を感じられるスポットをご紹介しましょう。
長浜城

JR長浜駅のびわこ口から、歩いて5分ほどの場所にある「豊公園(ほうこうえん)」、琵琶湖に面した市民の憩いの場で、桜の名所としても知られています。その中心に長浜城があります。天正元年(1573年)浅井氏滅亡後、小谷城に入った羽柴秀吉が、天正5年に完成させた城です。現在の長浜城は昭和58年(1983年)に再建されたもので、秀吉時代の城郭を想定して建設されました。

天守閣からは、琵琶湖の風景が一望できます。

内部は「長浜歴史博物館」として公開されています。
- 住所:滋賀県長浜市公園町10-10
- 営業時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
- 休館日:年末年始(12月27日から1月2日)
- 入場料:大人410円 小中学生200円
豊国神社

秀吉の長浜城築城、楽市楽座や地租税免除などで長浜の町は大いに発展し、街の人々は死後も秀吉を慕い、豊国神社を建立しました。その後、江戸幕府による太閤さんの神格化禁止で取り壊されましたが、明治維新後ようやく復活しました。本殿は、江戸中期の建物です。
- 住所:滋賀県長浜市南呉服町6-37
長浜八幡宮

長く伸びた参道が美しい長浜八幡宮、毎年4月15日には曳山祭りが行われ、子ども歌舞伎が奉納される、長浜市民にとって大切なお宮です。平安時代に京都の石清水八幡宮の神霊を移し祀ったのが始まりという由緒ある神社です。
- 住所:滋賀県長浜市宮前町13番55号
大通寺

長浜別院大通寺は、東本願寺の別院で「長浜御坊」と呼ばれ親しまれてきました。このお寺の参道が「ながはま御坊表参道」です。商店が並ぶ参道の向こうに、美しい山門が見える様子は長浜を代表する風景のひとつです。
- 住所:滋賀県長浜市元浜町32-9
長浜鉄道スクエア

明治15年(1882)に、長浜-敦賀間に鉄道が開通し、長浜は重要なターミナルステーションになりました。
「長浜鉄道スクエア」には、旧長浜駅舎・長浜鉄道文化館・北陸線電化記念館の3つの建物があり、このうち旧長浜駅舎は、開業と同時に完成した現存する日本最古の駅舎です。

北陸線電化記念館には、電化前に活躍したⅮ51形蒸気機関車と電化後に登場したED70形交流電気機関車が並んで展示されています。

平成12年10月14日「鉄道の日」にオープンした長浜鉄道文化館、天井はヨーロッパのターミナル駅を模した木造のアーチ造りになっています。
- 住所:滋賀県長浜市北船町1-41
- 営業時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
- 休館日:12月29日~1月3日
- 入場料:大人300円、小・中学生150円