目次
水道水を沸騰させる方法を覚えておこう!
煮沸した水道水を飲むときの注意ポイントはコレ!
水道水を沸騰させる方法を覚えておこう!

この様に、水道水の沸騰にはそれなりの時間をかけて、内包している残留物質の除去を行う必要があるのです。大きく分けて、煮沸による除去をする場合にはやかんや電気ケトル、そして赤ちゃんに使う場合の湯冷ましという3つの方法があります。
水道水を沸騰させる方法①鍋

まずは、鍋を使っての水道水の沸騰になります。これが最もスタンダードなカルキ抜きの方法となり、具体的な手順は以下の通りとなります。
- 鍋に水道水を入れて火にかけ、蓋をして沸騰させる
- 沸騰したら蓋を取り、そこから10分以上加熱し続ける
- 時間経過後、冷蔵庫で冷やす
10分以上の加熱、というのがやはりポイントであり、残留塩素やカルキだけではなくトリハロメタンも完全に取り除くためです。また、沸騰後に蓋を取るのはトリハロメタン自体に揮発性があるからです。
加熱が10分以上行われたところで不純物の除去は完了していますが、その後に冷蔵庫で冷やしておいた方が飲む際には口当たりも良いでしょう。
水道水を沸騰させる方法②ケトル

鍋を使う方法では最低10分以上は火にかけ続けなければなりませんが、電気ケトルやポットなどを使用する方法もあります。こちらであれば、少なくない時間火元に居続ける必要性も無くなるものの、沸騰後は自動的に保温状態になるので、こちらも10分は加熱の必要があります。
- ケトルに水を入れてセットする
- 沸騰完了後は蓋を開けて蒸気を逃がす
- 加熱を3回から4回ほど繰り返す
一度の沸騰だけでは塩素やトリハロメタンなどを完全に除去する事はできませんので、再沸騰機能が付いているものであれば合計3回から4回ほど沸騰させ、これによって10分以上の加熱とみなすのです。
水道水を沸騰させる方法③赤ちゃんの湯冷まし

- 水道水を鍋ややかんで沸騰させる
- 沸騰したら蓋を外す
- 弱火で10分以上加熱を続ける
- 35度から37度の人肌程度の温度になるまで冷ます
最後に赤ちゃんの湯冷ましについてですが、最初の方法と同じ手順で煮沸を行います。勿論、そのままでは熱すぎるので、人肌程度に冷ます手順が入ります。

- 煮沸した水道水を70度まで冷ます
- 哺乳瓶に規定量の粉ミルクを入れる
- 出来上がり量の3分の2のお湯を入れる
- 粉ミルクが溶けたら出来上がり量までお湯を追加する
- 37度くらいの温度まで冷ます
ちなみに、ミルクを作る場合の手順は上記の通りとなります。粉ミルク側については製品によって適量が変わりますので、手順に従うようにしてください。
煮沸した水道水を飲むときの注意ポイントはコレ!

塩素やトリハロメタンなどは、多少水質が気になった時には誰もが懸念材料として考えるところですが、沸騰によって取り除けます。しかし、取り除いたからと言ってその後ずっと安泰という訳ではありません。
注意①早めに使う

まず、早めに飲み切るようにしましょう。そもそも水道水に入っていた塩素は、他の有害になり得る物質を取り除くための安全機構とも言えます。煮沸をすれば、その安全機構を自分で取り除くことになります。
となれば、煮沸後の水道水はいわば完全な無防備状態となり、細菌などが入り込みやすくなります。時間の経過とともに急激に安全性が失われていくので、早めに飲み切り、使い切るようにしましょう。
注意②すべての不純物が除去されたわけでない

もう1つ、全ての不純物が完全に取り除かれたわけではありません。煮沸によって塩素等を取り除くことは事実ではあるものの、そのほかのアルミニウムや鉛といった物質まで取り除けるわけではないのです。
これは、RO膜と言われる特殊なろ過技術を用いた高い純度を誇る水でも、99.9%というのが限度になっています。煮沸であれば、なおさら完全な純度の水にできる訳ではありません。