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【こぼれ話 その1】50台のプレス機が並びフル稼働していた全盛期
【こぼれ話 その2】拡大するとわかるレコードとCD、再生方式の違い

【こぼれ話 その1】50台のプレス機が並びフル稼働していた全盛期

一貫生産で高音質! ソニーミュージックのレコード工場に潜入!
(画像=1980年代のソニーミュージックのレコード工場。、『男の隠れ家デジタル』より引用)
一貫生産で高音質! ソニーミュージックのレコード工場に潜入!
(画像=50台のプレス機が稼働していた。、『男の隠れ家デジタル』より引用)

アナログレコードの生産高がピークを迎えたのは、1980年であった。その額は1812億円(日本レコード協会)。その頃、ソニーミュージックの工場には50台のプレス機がズラリと並んでいて、休む間もなく生産が続けられていた。だが1982年にCDが登場。さらにインターネットが普及することで音楽のリスニング環境が激変。音楽配信サービスが始まると、それらに人気を奪われてしまう。

ソニーミュージックは1989年にアナログレコード生産から撤退する際、設備はすべて処分してしまった。その後、日本国内のレコード生産工場は1社のみ、という時代が長く続いていたのである。

【こぼれ話 その2】拡大するとわかるレコードとCD、再生方式の違い

レコードは音の波形をそのまま溝として刻みつけられたもの。人の耳は自然な音として捉える。一方、CDは音を0と1のデジタル信号に変換。そのデータがディスクに刻まれていて、非接触で読み取る。

一貫生産で高音質! ソニーミュージックのレコード工場に潜入!
(画像=レコードの溝、『男の隠れ家デジタル』より引用)
一貫生産で高音質! ソニーミュージックのレコード工場に潜入!
(画像=CDの盤面、『男の隠れ家デジタル』より引用)

大前提として、レコードもCDも元の音源は同じだ。アーティストが録音したマスタリングテープである(現在はデジタルでDAWを用いる場合もあり)。そこから記録する媒体が、アナログのレコードかデジタルのCDかということになる。

音は目に見えない波のようなものなので、自然に歪みやノイズも含まれている。その波を盤に忠実に刻んだものがレコード。それに対して音を信号に変換(デジタル化)する際、歪みやノイズをカットして調整し、音の輪郭を強調する傾向にあるのがCDだ。

登場した当初はレコードの欠点を補う媒体と喝采されたが、人の耳には歪みやノイズが心地良く感じられることもある。どちらの音が好みかは、個人差が大きいので一概には言いがたい。

【取材協力】
ソニー・ミュージックソリューションズ
大井川プロダクションセンター
静岡県焼津市相川200-3

文・野田伊豆守、撮影・金盛正樹/提供元・男の隠れ家デジタル

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