アバルト595の歴史を振り返ると、アバルトが現代への復活を果たした直後である2008年にまで遡ります。
10年以上という長いモデルライフを持つモデルですが、どのような進化を遂げてきたのでしょうか?
文・写真/西川 昇吾
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2008年にアバルト500の名でデビュー
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今でこそアバルト595というモデルネームが与えられていますが、登場当初はベースとなるフィアット500と同様の数字である500が用いられたネーミングであるアバルト500で呼ばれていました。
アバルト500が初登場を果たしたのは2008年のジュネーブモーターショーです。フィアット500をベースにアバルトがチューンアップしたスポーツモデルのホットハッチとして発表されました。
搭載エンジンは1.4L直列4気筒16バルブターボエンジンで、排気量やエンジン形式など基本的な点は現在の595と変わりありませんが、最高出力は99kW(135PS)、最大トルク206Nmというスペックでした。
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2007年に登場したフィアット500は、1960年代にイタリアの国民車として大ヒットしたNUOVA 500をモチーフに現代に蘇らせたかのようなモデルでした。このNUOVA 500も当時アバルトによるチューンアップが盛んに行われており、その関係性を現代に体現したアバルト500の登場は、アバルトブランドの完全なる復活を意味していました。
日本市場では2009年4月から販売を開始。当時は右ハンドルの5速マニュアルのワングレードのみの展開でした。同年10月には左ハンドルがラインアップに追加されました。
595は上級グレードとして2013年に登場
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2013年1月、現代のアバルトブランドとしては初めて「595」の数字を冠したモデルが日本市場で発売されました。
それまでのアバルト500の上級モデルとして発表され、エンジンは最高出力118㎾(160PS)と当時のアバルト500よりも25PSパワーアップされ、足回りにはアバルト500をベースにしたチューンアップグレードであるエッセエッセに準じたものが採用されていました。
アバルト595発売開始当時のラインアップは5速シーケンシャルトランスミッションのみの設定で、インテリアの質感を高めたツーリズモとツーリズモのカブリオレバージョンである595Cツーリズモ、スポーツグレードのコンペティツィオーネというグレード展開でした。
2014年3月には販売バリエーションを拡大。アバルト595コンペティツィオーネのラインアップに5速マニュアル車が加わりました。それと同時に、アバルト500にも5速シーケンシャルトランスミッションが設定されました。
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2014年10月には、アバルトブランド初のTFTメーター採用という仕様変更を受けます。TFT液晶パネルを中心とするメーターレイアウトは現行モデルとほぼ同じレイアウトとなりました。