情報発信者と批判家の違い
情報発信者はこうした批判家と、何が違うのでしょうか?情報発信者とはズバリ、見る人の役に立つ情報を発信している人のことです。例えば成田空港でLCCに乗る場合は、第二ターミナルから第三ターミナルを移動することになります。批判家と情報発信者は次のような違いが出てきます(下記はあくまで例です)。
批判家:
「LCCに乗る時はターミナル間の長い距離を歩くことになる。暑い中、寒い中お客をこんなに歩かせるなんて、成田空港は利用者のことを考えていないのではないか?」
みたいになるわけです。これって批判しているだけで、見ている人に有益な情報が提供されていませんよね?そして集まってくるコメントも同じような性質のものになります。
コメント:
「そうですよね!子供がいると大変だし、何とかしてほしいですよね。成田空港はエスカレーターを作ればいいのに、そこに予算は割いてくれないんですよね!」
と、他の批判家を引き寄せて一緒に盛り上がっているわけです。しかし、同じテーマでも情報発信者であれば次のようになります。
情報発信者:
「成田空港でLCCを利用する人は第2ターミナルから第3ターミナルへの移動が必要です。ターミナル間の移動をする選択肢は二つあります。一つはバス、もう一つは徒歩です。どちらを利用するべきか?は状況により異なります。徒歩の場合、30代男性の私の足で普通に歩いたら15分弱かかり、早歩きと小走りで10分ぐらいかかりました。無料バスを使う場合は信号待ちがあり、バスの到着を待つことが必要なので体力は温存できるものの、急いでいる時はバスではなく徒歩のほうが到着が早い場合が多いです。ただし、子連れや荷物が多い場合は無理せずバスを利用した方が楽でしょう。」
と、実体験やデータを元に、徒歩とバスの利用するべきシーンの提案になるわけです。これを見た人にとって、ターミナル間の移動の選択肢の内容を提案する有益な情報になるわけです。
情報発信を意識することで、「これを読んで選んだ人の役に立つのか?」ということを常に意識しながら話を展開する姿勢が身につきます。課題や問題を取り上げるときも、「どうすれば解決できるのか?」「多くの人がこのように思っているが、実は問題の本質は別にあるのでは?」と多面的な視点の提供により、読者の役に立つ情報提供になるわけです。
批判家ではなく、情報発信者でありたいものです。
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黒坂 岳央
フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」 代表
文・黒坂 岳央/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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