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NFTブームに減速の兆し?
NFTに将来性はあるの?

NFTブームに減速の兆し?

ここまでの情報や、世間での評判から将来性豊富そうなNFT。ですが、一時期のNFTバブル期に比べれば、そのブームは若干下火になってきているようです。

ジャック・ドーシー氏が出品した「世界初のツイート」が99%値下がり

NFTブームに減速の兆し。それでも将来性はあるの?
(画像=▲出典:Twitter、『Workship MAGAZINE』より引用)

2020年12月にTwitter社を創業したジャック・ドーシー氏の世界初のツイートが、Valuables(ヴァリアブルズ)というサービスを使ってNFT化され、その数か月後に290万ドル(約3億1000万円)で落札されました。この落札は、NFTにより一層注目が集まるようになったきっかけと言われています。

しかし、2022年4月にドーシー氏のNFTはオークションに再度出品されたものの、入札価格は約1万4000ドル(約160万円)にとどまり、99%以上の値下がりとなってしまいました。

この値下がりは、有名人が発表するものなら何でもかんでも飛びついていた状況が過去のものとなったことを示すとして、NFTバブル崩壊の予兆とみる声もあります。

NFTマーケットでのアプリダウンロード数が激減

NFTブームに減速の兆し。それでも将来性はあるの?
(画像=▲出典:OpenSea、『Workship MAGAZINE』より引用)

アプリ調査会社のApptopiaは、世界最大級のNFTマーケットプレイス『OpenSea』のアプリのダウンロード数が、2022年1月のピーク時に約18万件/日を記録していたものの、現在はマイナス約90%減の約2万件/日にまで激減していると発表しています。

他のマーケットプレイス『Veve Collectibles』でも、アプリ内売上は、昨年11月から約90%減少したとApptopiaは公表しています。

これらのデータが示しているように、NFTの市場が減少傾向にあるのは事実だと言えます。

NFTに将来性はあるの?

ブームは落ち着きつつあるNFT市場ですが、将来性はあるのでしょうか?

マンガ/アニメ文化とNFTの親和性

NFTブームに減速の兆し。それでも将来性はあるの?
(画像=▲漫画『左ききのエレン』の劇中に登場するストリートアート2点がNFT化され、合計約830万円で落札されるなどの事例も(出典:PR TIMES)、『Workship MAGAZINE』より引用)

日本では他国にはないマンガ/アニメ文化が盛んです。そんなマンガ/アニメとNFTは非常に相性が良いと筆者は考えます。

たとえば、マンガの1冊または1ページや原画、セル画をNFT化し、その所有権を販売、レンタルすればマネタイズすることが可能です。好きな漫画家の作品ならば、ほしいと思う方も多いはず。

これまでは原画やセル画は簡単に複製できてしまうため、その価値を担保できない状態でした。NFTと紐づければ取引履歴がすべて記され、本物であることを証明できます。また、複製データの場合にも発行数を制限することで、より希少価値を高められる点については、NFTならではの良いところです。

集英社や講談社などの大手出版社がすでにNFTの漫画を発行しており、今後の市場拡大に期待が持てるといえます。

イーサリアム(ETH)の動向次第

NFTブームに減速の兆し。それでも将来性はあるの?
(画像=▲出典:Pixabay、『Workship MAGAZINE』より引用)

NFTの取引の多くが、イーサリアム(ETH)のブロックチェーン上で行われています。NFTの取引を行うプラットフォームとしてのイーサリアムの評価が高まることで、暗号資産としてのイーサリアムの評価も高まります。

NFTとイーサリアムは切っても切れない関係ですので、イーサリアムの不具合やネットワーク問題の修正、セキュリティレベルの強化、匿名性の向上などがアップデートで実現されれば、NFTの需要にも影響を及ぼすはずです。