ガラガラヘビは独特の形状をした尻尾で音を鳴らして相手を威嚇します。

その尻尾が赤ちゃんをあやす道具「ガラガラ」に似ていることから、この名称で呼ばれるようになりました。

このようにガラガラヘビと言えば特徴的な威嚇方法に注目されがちですが、実はそのウロコにも大きな特徴があります。

アメリカ南西部に生息するニシダイヤガラガラヘビ(学名:Crotalus atrox)は飲み水を得るためにウロコを利用しているのです。

その方法はウロコに刻まれたナノレベルの構造を利用しているとのこと。

いったいどのような仕組みなのか、不思議なガラガラヘビの生態を紹介していきます!

目次
ニシダイヤガラガラヘビは雨水を収穫する

ニシダイヤガラガラヘビは雨水を収穫する

ガラガラヘビのウロコには「ナノレベルの溝」が刻まれていて、水を貯めるコップの役割があった!?
(画像=雨水を集めるニシダイヤガラガラヘビ / Credit:American Chemical Society,『ナゾロジー』より 引用)

ニシダイヤガラガラヘビは全長最大2.1mであり、ガラガラヘビの中でもかなり大型の部類に入ります。

規則正しいダイヤ模様のウロコをもっているため、この特徴がそのまま名称に採用されたそうです。

さて、ニシダイヤガラガラヘビは夜行性のため日中は巣穴で休んでいますが、雨天時には外に出てきて、あえて雨を浴びる姿が観察されています。

実は、彼らはウロコに貴重な雨水を捉えることが可能で、たまった水滴を吸って飲んでいるのです。

しかも雨を浴びる時には通常時よりも身体を平らにして、より多くの雨水が集まるようにしています。

ガラガラヘビのウロコには「ナノレベルの溝」が刻まれていて、水を貯めるコップの役割があった!?
(画像=身体を平らにして雨水をより多く確保する / Credit:American Chemical Society,『ナゾロジー』より 引用)

このニシダイヤガラガラヘビの特徴的な行動は雨天時だけに限りません。みぞれや雪が降っている時でも、その水分を集めるために外に出てくるのです。

では、雨水収集を可能にしているニシダイヤガラガラヘビのウロコの秘密に迫ってみましょう。