ポイント
釣り場は、最上町赤倉温泉から舟形町の最上川合流点までの約35km。上流域から赤倉温泉、月橋周辺、鵜杉、瀬見温泉、松原、大谷ヤナ周辺、長沢堰堤、一の関大橋、長者原橋、富永橋と続く。
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東北のアユの解禁は遅い。同川は7月1日。初期に釣行するなら、型のいい瀬見温泉より上流の最上町内がお勧め。すでに18~20cmに成長しており、香り高き美形が釣れる。小国川のアユは保護色で、他河川に比べて褐色味を帯びているのが特徴だ。
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前述したように、前日大釣りした場所では釣れないので、車で大きく移動したほうがいい。川沿いに国道47号線が通っているので、好きな川相に入ればいい。赤倉温泉までなら9mの竿が十分に使える広さだ。
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盛期になれば、天然遡上の魚が16~18cmまで成長してくるのでこれらを狙う。松原、長沢堰堤、一の関大橋周辺がいいだろう。一の関大橋下流にはキャンプのできるアユパーク舟形がある。車中泊される人にはお勧め。
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天然遡上の多い年は、下流域の長者原橋、富永橋付近も好釣り場となり束釣りが可能だ。ただし、専用区を除き8月10日から網漁が解禁(予定)となる。霞網への追い込み漁なので、アユは一網打尽だ。翌日のトモ釣りの釣果は望めない。
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前述したように、同川はアユが着くのに時間がかかる。そのため、前日、前々日のアユ漁の人の動きに大きく左右される。同川で釣果を伸ばすには、どれだけ早くそのポイントを見切るかが勝負のカギとなる。
天然遡上のアユと遊ぼう
釣果は、初期の上流域を除けば約9割が天然遡上だ。追いがよく、引きが強いのが特徴。15cm以下であっても、真っ黄色に染まった三重追い星を付けた野アユがオトリを激しく追う。出し掛かりが多いことから、縦引きではなく、扇状に沖へと横に泳がせたほうが掛かりが良いように思う。
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川相は、水深30cmほどのチャラ瀬から水深2m以上の淵までさまざま。淵下流の瀬肩は超1級ポイントとなる。また、10~20mほどの短い瀬などの小場所は意外と竿抜けポイントになっており、入れ掛かりすることが多い。