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意外と神経質!グンディの飼育で気を付けること
グンディを見ることができる動物園は?
意外と神経質!グンディの飼育で気を付けること
神戸どうぶつ王国ではグンディの自然界における住環境に近づけるため砂漠の岩場を再現した飼育場が設けられています。
また前述のようにグンディは環境やにおいの変化に敏感で、非常に繊細な生き物です。
このため飼育する上でもなるべく環境の変化を減らすべく気を付けているそうです。
「グンディは環境の変化によって群れの関係性が壊れてしまうことがあります。埼玉県こども動物自然公園からグンディが引っ越してきた際には、前の飼育場の土も一緒にいただいてきて、飼育場にまきました。」
体を擦りつけたり、尿をしたりして、棲み処の土に「におい」をつけることで縄張りを示すグンディにとって、自分の群れのにおいがしない場所は相当なストレスです。
群れの関係性が崩れ、争いが起きてしまうこともあるため、引っ越しの際にもかなりの気遣いが必要となります。
グンディを飼育する動物園が少ないのはこういった理由もあるのかもしれません。
給餌も自然の状態に近づける一工夫
自然界において、木の葉や草、種子などを食べているグンディ。
神戸どうぶつ王国では、ペレット・押し麦・トウモロコシなどにニンジン・ズッキーニなどの野菜を角切りにしたものを加えて提供されています。
それに加え、どうぶつ王国内に生えているクローバー、樫の葉など新鮮な草木も与えられていました。
ペレットなどはお皿に入れてありましたが、クローバーなどは何か所かに分けて岩の上に広げ、樫の枝は1本1本岩の間に立てるなど、まるで自然に生えているように丁寧に配置されています。
自然の環境に近づける細やかな配慮もあって、グンディたちはみんな思い思いの場所でのんびりエサを食べていて、とってもかわいかったです。
グンディを見ることができる動物園は?
前述の通り飼育に様々な気遣いが必要となるグンディは、現在国内では以下の2か所でしか飼育されていません。
- 埼玉県こども動物自然公園(埼玉県東松山市)
- 神戸どうぶつ王国(兵庫県神戸市)
神戸どうぶつ王国のグンディは、埼玉県こども動物自然公園から譲り受けた個体で、2022年の3月より公開されています。
どちらの動物園でもグンディはのびのびと暮らしており、繁殖も順調に進んでいるようです。
神戸どうぶつ王国では5月20日と25日に赤ちゃんが誕生しており、2022年6月現在はグンディの赤ちゃんを見ることができます。
グンディの群れの絆は赤ちゃんのときから!
私も取材中に神戸どうぶつ王国で生まれた2匹の赤ちゃんを見せていただきました。
2匹は違う母親から生まれたとのことですが、兄弟のようにずっと一緒に過ごしています。
どちらの母親が来ても同じように甘え、おっぱいを探すような仕草も見られ、グンディの母親が普段から自分以外の子どもに対しても平等に接している様子が見て取れました。
また、母親たちがエサを食べているときは、赤ちゃん2匹で重なり合う姿もあり、幼いうちからきちんとグンディらしいコミュニケーションをとっていて驚きました。
グンディの赤ちゃんはこれから半年ほどかけて大人の大きさへと育っていくそうですが、母親との密な触れ合いが見られるのは離乳前の今だけです。
また、神戸どうぶつ王国には生後3カ月の子どものグンディもいたのですが、大人との体格差は一回りほどで、素人目にはあまり区別がつきませんでした。
赤ちゃんグンディが見たい方はなるべく早めに見に行ってくださいね。