背中のPOFワークアウトを構成する種目はいずれも一般的なものばかりだが、POF法として行うなら、いくつかの注意点やコツなどがあるので確認しておこう
文:William Litz
翻訳:ゴンズプロダクション
ワンハンド・ダンベルロウ
中背部のミッドレンジ種目
この種目で中背部をしっかりストレッチさせるには、ダンベルを下ろす際、身体の中心線を越えた角度に下ろすようにすることだ。例えば右手にダンベルを保持しているときは、左半身に向けてダンベルを下ろしていくようにする。
ダンベルを引き上げる際は、左半身に下ろしたダンベルを、斜め右上に引き上げるようにする。ただし、引き上げる際に肘を体側に近づけると、中背部ではなく広背筋を刺激することになる。ここでは中背部を刺激したいので、肘は体側から離すようにしてダンベルを引き上げることを意識しよう。
このようにしてワンハンド・ダンベルロウを行うことで、中背部をしっかりストレッチさせながら、トップでは強く収縮させることが可能になる。バリエーションとしては、ローケーブルを使ったワンハンド・ローケーブルロウがあるので紹介しておこう。この種目はアーノルド・シュワルツェネッガーが背中のワークアウトの仕上げによく行っていた。
プーリー(滑車)が低い位置にあるケーブルマシンの前に立つ。右手でハンドルを握るなら、左半身がケーブルタワーの正面に来るように立つこと。上体を前傾させ、膝を軽く曲げ、左手を膝の上に置いて上体の角度を保持する。ここまで用意ができたら、先のワンハンド・ダンベルロウと同じ要領でハンドルを引く動作を繰り返す。
ダンベルプルオーバー
広背筋のストレッチ種目
写真のようなプルオーバーでもいいが、傾斜をつけたデクラインベンチで行うと、より広背筋にダイレクトな刺激を送ることができる。また、動作のボトムポジションでは広背筋が強くストレッチされるのを感じることができる。
広背筋のストレッチ種目なのでボトムポジションが重要だ。ダンベルをトップに引き上げるとき、ダンベルが額の上方にきたら、そこをトップとし、すぐに下ろす動作を開始しよう。広背筋のためのプルオーバーなので、胸の上方までダンベルを上げる必要はない。そうしてしまうと広背筋から緊張が抜けてしまうので注意しよう。