ビジネスシーンで頭を悩ませることのひとつに「仕事を断る」ことがあります。スケジュールや予算、抱えている仕事量など、さまざまな理由で断らざるを得ない状況が発生します。
断りのメールを入れる際に注意したいのは、自分も依頼主も気分よくやりとりをすることです。その場合の参考になるメールの書き方のポイントと使えるフレーズをご紹介します。
本記事の内容をざっくり説明
- ときには仕事を断ることも重要だと知っておく
- 断りのメールは相手への感謝の気持ちと配慮がポイント
- すぐに使える断りのメール構成とフレーズをご紹介
目次
ビジネスにおいて仕事を断ることも重要
仕事の依頼を断るメールを作成する7つのポイント
ビジネスにおいて仕事を断ることも重要
仕事をするときに陥りがちなのが、依頼されたすべての仕事を引き受けてしまうことです。
互いに無理のない金額感やスケジュール感で心地よく仕事をするには、ときには依頼を断ることも重要です。まずは、仕事を断るメリットについて認識しておきましょう。
無理に仕事を受けてもいい結果に結びつかない
「仕事がなくなることが不安」「依頼された仕事はできるだけ売上につなげたい」との気持ちで、仕事を断ることなく受けている方もいらっしゃるかもしれません。金額面がマッチしていなかったり、スケジュールに余裕がなかったりしても仕事を受けてしまう方はたくさんいます。
しかし、無理に仕事を受けてもよい結果に結びつかないことがあります。理想とする金額をもらっていないのに業務量が多くて辛いと感じたり、スケジュールに余裕がないから納品物のクオリティをあげられなかったりと、納得のいく仕事ができる可能性が低いからです。
成果物に不備があれば、継続して仕事を続けることも難しくなります。予算やスケジュール、依頼側の理念やビジョンなど、違和感を覚えることがあれば引き受けないという判断もときには必要です。
断る=縁がなくなるわけではなく、関係性の良好化に繋がるきっかけにすることも可能
今後、仕事の依頼がなくなるのではと不安を覚え、なかには仕事を断ることを躊躇する方もいます。しかし、自身が万全の体制ではないときに仕事を引き受けてしまうよりは、万全なときに仕事を受けたほうが、お互いに納得のいく成果物が完成する可能性があがります。
無理して引き受けてしまうと、金額感やスケジュール感の変更が今後難しくなるため、自身の首を締める可能性も。金額面が合っていないから、スケジュールが厳しいからなど理由を伝えて断ることは、関係性の良好化に繋がるきっかけになります。
無理なくビジネスを続けるには、仕事を断ることもときには重要だということを覚えておきましょう。
仕事の依頼を断るメールを作成する7つのポイント
仕事の依頼を断るメールは非常に気を使います。大切なのは、相手に嫌な気持ちを抱かせずに、丁寧な姿勢を見せること。依頼主に迷惑をかけないことを第一優先に、メールを作成しましょう。その際に気を付けたい7つのポイントをご紹介します。
ポイント1.断るときには早めに伝える
仕事の依頼を断るメールを作成する際の1つ目のポイントは、断るときには早めに伝えることです。
依頼主は、依頼先に優先順位をつけて1人ずつ仕事依頼の連絡をしています。仕事の期限に間に合うように声を掛けてはいるものの、返事がこない期間が長くなればその分だけ作業をする時間が短くなってしまいます。自分以外の仕事を受けた方に皺寄せがいくのです。
そうした事態を防ぐためには、断る際の連絡は早めにすることが重要。依頼主に迷惑がかからないほか、判断が早い方は別の仕事依頼の声もかかりやすくなります。
ポイント2.関係性を悪くしないように表現に注意する
仕事の依頼を断るメールを作成する際の2つ目のポイントは、関係性を悪くしないように表現に注意することです。
仕事依頼を断るときには、スケジュール的に難しかったり、単価が基準を満たしていなかったりとさまざまな理由があります。どんな理由であれ、断る際の表現には注意が必要。
これからの関係性が悪くなってしまわないよう、依頼について感謝を述べつつ、今後タイミングがあえば依頼を受けられる旨を添えて返信しましょう。
ポイント3.依頼をしてもらった感謝を伝える
仕事の依頼を断るメールを作成する際の3つ目のポイントは、依頼をしてもらった感謝を伝えることです。
依頼主は数ある人のなかから依頼先を検討し、わざわざ連絡をしてきてくれています。断る前にまずはその労に対して、また自分を信頼して依頼をしてくれたことに対して感謝を伝えましょう。
文頭に一文、断りの文章のなかに一言添えるだけでも印象は異なります。
ポイント4.クッション言葉を入れて相手への配慮をする
仕事の依頼を断るメールを作成する際の4つ目のポイントは、クッション言葉を入れて相手への配慮をすることです。
仕事依頼を断る際、ダイレクトな表現は使わずクッション言葉を入れるとメール全体が柔らかい印象になります。例えば、以下のようなクッション言葉が有効です。
- お声掛けいただき大変嬉しいのですが
- 大変申し訳ありませんが
- せっかくのご厚意ですが
- 心苦しいのですが
- ご期待に添えず申し訳ありませんが
- 大変恐縮ではございますが
断りの文言の前に一言添えるだけでも、きつい印象が和らぎます。依頼は嬉しいけれど都合により受けられないのが申し訳ないという気持ちも伝えられるのがポイントです。
ポイント5.断る理由を伝える
仕事の依頼を断るメールを作成する際の5つ目のポイントは、断る理由を伝えることです。
すべての理由をそのまま伝える必要はありません。例えば、スケジュールの場合であれば断られた際の理由として納得しやすいので、きちんと伝えるのがよいでしょう。
金額面でマッチしていない場合も同様です。今後同じ値段で依頼が来ても断ることになってしまうので、理想とする金額を提示しつつ、予算的に叶わないのであれば辞退させていただきますと添えましょう。
ポイント6.条件が合わない場合は代替案を提示する
仕事の依頼を断るメールを作成する際の6つ目のポイントは、条件が合わない場合は代替案を提示することです。
スケジュールや金額面が合わないけれど受けたい依頼の場合は、断りつつも代替案を提示するのがおすすめです。依頼主は、その提案をもとに依頼を再検討します。提示した条件での依頼が難しいと判断された場合には、向こうから仕事を白紙にしてほしいという連絡が来るはずです。
代替案を提示することで、仕事は受けたいけれど条件が合っていないから申し訳ないという姿勢を示すことができます。
ポイント7.曖昧に濁さずはっきりと返事をする
仕事の依頼を断るメールを作成する際の7つ目のポイントは、曖昧に濁さずはっきりと返事をすることです。
仕事の依頼を断る際、曖昧に濁してしまうと相手に迷惑がかかってしまいます。例えば、先のスケジュールが読めないから判断できないという場合でも、「何日までにはわかるはずですのでそこからお返事をしてもよいでしょうか」と伝えておくべきです。
すぐに仕事依頼を受けられるかわからないという場合には、現状を正直に伝えましょう。その情報をもとに、仕事の依頼をどうするかを依頼主が判断してくれます。