株式投資において、素人は「人気の銘柄」を買い、経験者は「割安な銘柄」を買い、お金持ちは「放置できる銘柄」を買うと言われている。お金持ちになりたい40代の投資素人が、お金持ちのような投資スタイルを選択するのは正しいのだろうか。

株式投資にもインカムゲインが存在する

株式投資での収益には、キャピタルゲインとインカムゲインがある。

キャピタルゲインとは、いわゆる株の値上がり益だ。100円の株を購入し、110円で売却できれば10円がキャピタルゲインになる。つまり、キャピタルゲインで収益をあげるには、本来の株の実力(適正価格)より割安な銘柄を購入できるかどうかにかかっているわけだ。

インカムゲインとは、株を保有することで得られる収益のことである。これを聞くと、多くの人は不動産投資における賃料収入を連想するだろうが、実は株式投資の世界にも「配当金」というインカムゲインが存在する(ただし業績によっては無配もあり得る)。

「素人」「経験者」「お金持ち」で狙う収益が違う

株式投資は、冒頭で述べた通り「素人」「経験者」「お金持ち」で狙う収益が異なる。

株式投資の素人は、みんなが買っている人気銘柄、有名投資家の一押し銘柄を知り、疑いなくそれを購入する。だが人気銘柄はすでに割高であることがほとんどで、大抵は値動きがないまま市場全体が下落する局面で損失を出してしまい、撤退することが多い。

株式投資の経験者は、まだ多くの人が目をつけていない銘柄、もしくは暴落などで本来の適正価格より割安になった銘柄を買う。これは、キャピタルゲインを得ることを考えると理にかなっている。

1997年、Amazonの株価は1.73ドルだったが、2018年9月に2,012ドルをつけた。97年にAmazon株を100万円買っていたら、11億6,300万円になっている計算だ。大きなキャピタルゲインを得たいなら、割安銘柄を見つける「目利き」が必須だ。

一方、資産1億円のお金持ちが求めるのは、インカムゲインだ。『21世紀の資本』で一世を風靡したフランスの経済学者・ピケティの提唱する理論「r>g」によると、現在の資本主義社会においては労働による収益より資本収益の増殖のほうが早いという。

この「r」、つまり投資リターンだけで生活をするお金持ちは、頻繁にトレードをしなくても、投資した銘柄が時間の経過とともに自己増殖を続ける投資スタイルを取っている。

インカムゲインは原資の大きさで答えが決まる

株式配当を狙うとなると、高配当株がずらりと並ぶ米国株投資がその答えの一つとなるだろう。

P&Gは連続増配年数が60年を超えており、AT&Tの利回りは6%超だ。米国のグローバル企業の力強さと、利益は株主に還元するという意識の表れである。

株式配当は、原資の大きさで決まる。たとえ年間利回り3%が手堅く配当される株を保有していたとしても、投資資金が1,000万円では年間30万円にしかならないが、10億円になると3,000万円になる。そして年間3,000万円の利回りは翌年、複利で増殖する。つまり、初年度は10億円に対して3%の配当が得られたものが、翌年は10億3,000万円の3%が得られるのだ。

配当金が年間の支出を上回れば、資産が自動的に増えていくので、さらに多くの配当金が入るようになる。

巨額のインカムゲインを得る生活は、まさにお金持ちの象徴だ。一日中値動きに翻弄され、暴落に心を砕く忙しいトレーダーの生活とはまったく異なる世界だ。経済的自由だけでなく、時間的な自由を獲得し、さらに何もしていないのに資産は自己増殖を続ける。

インカムゲイン狙いの投資はお金持ちしか成功しない

40代で貯金が1,000万円あり、効率的に資産運用をしようと株式投資を始めても、お金持ちのように株式配当だけで生活をすることはできないというのが結論だ。

配当金が複利で増えていくとはいえ、原資が小さければ労働を続けなければ生きていけない。インカムゲインによる生活とは、大きな原資を持っているお金持ちだけが取れる投資スタイルと言えよう。

文・黒坂岳央(高級フルーツギフトショップ「水菓子肥後庵」代表)

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