目次
大和五條の魅力2:藤原南家ゆかりの栄山寺
大和五條の魅力3:花の寺として庭園の美しい金剛寺

大和五條の魅力2:藤原南家ゆかりの栄山寺

歴史と自然が豊富な大和五條、6つの魅力大公開!
(画像=『たびこふれ』より 引用)

五条駅の2km東側には、奈良時代に建てられた藤原南家ゆかりの栄山寺があります。町の中心から少し離れていますが、時間があればぜひ立ち寄ってみましょう。ここは藤原鎌足の孫、武智麻呂が719年に建立した真言宗の仏教寺院です。

訪問した時は非常に運が良く、普段非公開になっているものが、年に一度の御開帳の時と重なっていました。国宝に指定されている栄山寺八角堂は国宝に指定されており、普段は内部は立ち入れませんでしたが、このときは運よく内部を見学できました。

歴史と自然が豊富な大和五條、6つの魅力大公開!
(画像=『たびこふれ』より 引用)

栄山寺の本堂も普段は非公開ですが、重要文化財に指定されている本尊・木造薬師如来坐像と左右に六体ずつ並んでいる木造十二神将立像の姿が見られました。

本尊と十二神将像は室町時代の作とのこと。また境内にある鎌倉時代の石燈篭及び平安時代後期に作られた石塔婆も重要文化財に指定されています。また南北朝時代の一時期、境内に南朝の行宮所が置かれたことがありました。

歴史と自然が豊富な大和五條、6つの魅力大公開!
(画像=『たびこふれ』より 引用)

栄山寺のもうひとつの国宝は梵鐘(ぼんしょう)です。名分が残っており、917(延喜17)年に作られたもの。神護寺、平等院とともに「平安三絶の鐘」として知られています。

大和五條の魅力3:花の寺として庭園の美しい金剛寺

歴史と自然が豊富な大和五條、6つの魅力大公開!
(画像=『たびこふれ』より 引用)

栄山寺から吉野川を渡り、川沿いに南西方向に歩いていくと、金剛寺があります。真言宗の仏教寺院として、入口には空海の像が立っています。関西花の寺二十五霊場23番に指定されています。境内に入るとちょうどツツジの最盛期で、綺麗な赤紫の花を咲かせていました。

歴史と自然が豊富な大和五條、6つの魅力大公開!
(画像=『たびこふれ』より 引用)

しかし、金剛寺の花はここではなく、境内の裏手にある花園にあります。花園にはいろんな種類の花が咲いていました。GWのこのときは、寺の花でもあるぼたん祭りが行われていました。またボタン以外にもポピーやクレマチス、紅花マロニエ、西洋シャクナゲなど、多種多様の花があり訪れる者の目を潤ませてくれます。

歴史と自然が豊富な大和五條、6つの魅力大公開!
(画像=『たびこふれ』より 引用)

金剛寺は1173年に平重盛により創建された寺院です。江戸時代は寺のある野原にあった大和野原城主の畠山義春の菩提寺として、また宇智の大野に流されてきた光仁天皇の皇后、井上内親王(いがみないしんのう)とその子他戸親王(おさべしんのう)の怨霊を祀る宮寺でもありました。

さらに江戸末期から明治にかけて、奈良唐招提寺の長老の隠居寺として、また京都仁和寺、直末の中本寺として栄えたという歴史を持ちます。